新緑とぽかぽか陽気に誘われて、リフォーム会社数社のイベントに出掛けてきた。
お目当てのハーブやパンジーの小鉢を貰い、封筒に入った資料もどっさり仕入れ、家でさっそく中身を広げて驚いた。なんと、「失敗しない、後悔しない、リフォーム会社の選び方」・「正直リフォーム、嘘つきリフォーム」・「欠陥住宅と欠陥リフォーム」・「リフォームトラブル全国最新事例集」・・・と銘打った冊子ばかりではないですか。
確かにそそられる話であることは認めますよ。現に、耐震強度偽装なんていう腹立たしい事件も起きてるし。だけど、こう何冊も一度に手渡されると、世の中の大半が悪徳業者です。欠陥住宅だらけです。ゴメンナサイ。でもウチは違います。と言われているようで、思わず笑ってしまった。
実を言うとわが家では、「家を長持ちさせたかったら、屋根と外壁のメンテナンスを怠るな」という、一家の主・父ちゃんの持論に従い、メンテナンス貯金なるものを細々と続けている。その貯金が日の目を見る日がようやくやってきた。屋根の塗り替えをすることになったのだ。さて、どこに頼もうかという話になり、「やっぱり、少しでも安くあげたいわね」ということで、数社に見積もりを依頼した。
1社は、前々からテレビの派手なCMで気になっていた○×塗装に決めた。電話をかけると、おじさん風の営業マンが立派なカタログを携えてすぐにやってきた。ペンキについての知識を仕入れ、仕事のやり方について説明を受け、大まかな見積もりを出して貰った。正式な見積もりは改めてFAXで、ということになった。
もう1社は新築の際に世話になった工務店に相談して□△社を紹介してもらった。
□△社はその日の夕方に見積もり明細を送ってくれた。ところが○×塗装は、いくら待てども見積もりが送られてこない。そこで□△社に仕事を頼むことにして、一週間後には、わが家の屋根はピカピカに塗り替えられた。
とまぁ、ここまでは順調に進んだのだか、それから1ヶ月半ほど経って、突然○×塗装の営業マンが訪れた。
「この前の屋根の塗り替えの件、どうなりましたでしょうか?」。
「どうなったって、お宅から何も言ってこないから、もうよそに頼んじゃったけど」。
この一言で、おじさん営業マンは豹変した。ドスをきかせた大声で、「頼まないんだったら、ひと言電話を掛けてきて詫びるのが筋だろう。そんなことで済むと思っているのか」と、突然玄関先でわめき出した。
ところがどっこい、痩せてはいるがウチの父ちゃんは浜の育ちだ。売られた喧嘩は受けて立つ。それに、声のでかさと理屈では誰にも負けないときたもんだ。
「あなたは見積もりをFAXで送るという約束を守らなかった。営業マンとしての常識があれば、あなたの方から、あの件は如何なりましたかと電話をかけてくるはずだ。それもしなかった。だからあなたの会社は信用が出来ない。しかも、人様の屋敷の軒先で大声でわめくとはなにごとか!」と一喝。
この思わぬ反論に、おじさん営業マンはビックリして、そそくさと退却した。後でこの話を□△社に話すと、「あの会社はトラブルが多くて、業者の間でも評判が悪いんですよ。最近、社長が脱税で捕まったって話ですよ」と業界の裏話を色々と教えてくれた。
「それならテレビ局も、そんな会社のCMなんか流さないでよねー」と言ってはみたものの、後の祭り。それにしても、あー、怖かったぁー。
(2006.06)
