[地盤情報]  第49回(2008年3月掲載)

小規模建築物基礎設計指針の改定について

日本建築学会の小規模建築物基礎設計指針の改定が4年ぶりに実施され、東京では2/19日に解説等講習会が実施されました。参加者は600人を超えたとのことで、予定枠を増やしての実施でした。ここのところの法改正の流れから関心が高いのも当然かもしれません。
今回の指針のボリュームは大きく、前回のテキストの3倍となっています。しかし、私どもの関係する地盤関係において判断致しますと、地盤補強の計算方法など若干の違いはあるものの、大所は変わっておらず、ただ、説明等が充実し、わかり易くなったという印象がありました。沈下量の計算方法や地盤内の応力分散の計算式もわかりやすくなったと思います。
ただ、問題となるのは、この指針と行政とのすり合わせでしょう。特に私どもにとっての問題は、木造3階建てに関してです。今回の指針で、今までずっと行ってきた杭の補強に関して方向性と説明がありました。柱状改良工事と小口径鋼管杭工事(いわゆる鋼管杭)を地盤改良として位置づけたことです。
6月の法改正では、杭を構造体の一部として考えておりましたが、それとは別に、水平力を受け持たない杭(基礎の中にのみ込まない仕様)は地盤改良として垂直力のみを負担し、直接基礎を対象とするという説明でした。
この方向性は重要ですが、行政との関係ははっきりせず、最終的には行政の確認をとるようにとのことでした。しかし、きちんとした地盤調査を行い、きちんとした設計計算を行った杭工事は水平力を負担しない工法にて復活してくる可能性が大きいと判断します。

 バックナンバー