[地盤情報]  第60回(2009年2月掲載)

住宅瑕疵担保履行法施行後の地盤トラブルの可能性

先日、住宅品質保証協会主催の「住宅瑕疵担保履行法と地盤瑕疵の関係」という講演を聴きました。講演者は、弁護士で裁判事例とともに説明をしてくれました。
表題の通り、建物に不都合が生じ、瑕疵と認められた場合に、地盤の不同沈下が疑われるとしたら、各保険法人は、「土地の沈下に起因する瑕疵は免責である」としているので問題が発生します。1つには、地盤の不同沈下を立証することの難しさで、建物完成時点での現状の測定がなされていることはまずないからです。でも、そうであるなら、基礎の瑕疵として瑕疵保険の範囲内での対応となります。
もう1つには、この保険本来の趣旨からいえば、消費者保護が目的でありますから、理由はともあれ救いの手を差し伸べるべきなのかもしれません。実際に基礎の瑕疵と判断した場合、不同沈下の修正工事を行った場合の費用はどうなるのでしょうか?現状ではどうもグレーゾーンのようです。裁判事例の中で、地盤補強の杭補強をした場合、顧客にとってもこの工事は得になる。よって、その不当に得している分は負担すべきという「損益相殺」という判断もありました。しかし、そうでない判例もありケースバイケースのようです。
今後の住宅瑕疵担保履行法の施行において地盤は大きなトラブルの可能性をもっています。

 

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