[設備と建材のトレンド情報] 第6回(2006年9月掲載)

おしゃれで、機能もアップした水栓金具

水栓金具は、給水・給湯管の末端部分に取り付けられ、ハンドルまたはレバーで吐水・止水するものを指します。キッチンや洗面室、浴室など水やお湯を使うところならどこにも必要な、現代の生活ではなくてはならないもののひとつです。オープンな対面キッチンやアイランドキッチンなどリビングと一体化する傾向にあるキッチン、浴室や洗面室も快適な一つの空間として提案されるようになっています。そんな空間にマッチするように、水栓金具は機能性とともにデザインもグ〜ンとおしゃれになっています。

キッチンでの主流はシングルレバー混合水栓。センサーを組み込んだタッチレスも

キッチンの水栓金具の現在の主流はシングルレバー混合水栓でしょう。一つのレバーハンドルを上下することで吐水と止水ができ、左右の操作で湯水の混合ができるもの。操作が楽で、片手で扱えるのも人気の理由です。さまざまな素材やデザインがあり、蛇口の突端に操作レバーがついていて、手のひらだけでなく肘や腕でも操作が可能なもの、あるいは足元のスイッチを踏むだけでON/OFFできる商品も。蛇口の高さも大鍋がラクに洗えるように配慮されています。
そのうえをいく便利機能がセンサーを組み込んだもの。手をかざすだけで吐水・止水ができるので、調理中も水栓を汚すことがありません。水の温度を光の色で表示する機能を持たせたものもあり、水色から黄、オレンジ、高温になると赤に変わり、お湯に触れることなく適温かどうかが分かるので、高温吐水時の危険表示にもなります。
シンク内の掃除に便利なハンドシャワーを組み込んだものや、浄水器が組み込まれたものも。さらにはキッチンのオープン化傾向に合わせて、水の流れる音がくつろぎの妨げにならないよう配慮する方向にあります。水流に工夫した水栓のほか、シンクや排水トラップにも静音設計が施されるようになっています。

洗面シンクでは止め忘れを防ぎ、節水に配慮した水栓も。

洗面シンクの水栓金具は、空間のデザインに調和するシンプルなものや、洗面シンクに合わせたキュートなものなどデザインも素材も多彩。輸入品も多く出回っていて、真鍮製やクロム製、陶器をあしらったクラシカルなものまでさまざまです。公共の場で見かけるようになった自動水栓を家庭用に開発したものは蛇口だけのシンプルなカタチ。レバーやハンドルがないので洗面まわりが汚れにくく、水の止め忘れも防げます。従来、1分間に4Lという吐水量を、泡沫状の吐水にすることで2L〜3L/分でも快適に手洗いできるようにしたものは、25〜50%の節水を可能にしたというエコロジー重視の新商品です。
家族の誰もが使う水栓金具には、ユニバーサルデザインの視点も忘れてはなりません。さまざまな使い手を想定した大きく握りやすいハンドル、大型のサポートハンドルをつけた持ちやすいシャワーヘッドのほか、指を引っかけて回すことのできるスイングレバーなどもあります。
 小さな水栓金具ですが、インテリアに合わせて、あるいは空間のアクセントとしてちょっと凝ってみたくなりませんか。

「ナビッシュ」写真提供/INAX

香川喜久江プロフィール

[かがわ・きくえ] 住宅ライター
住宅展示場の企画運営を経て、ライターに。幅広いテーマで全国各地を飛び回る。

 

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