壁は室内でも最も大きな面積を占め、しかも目に入る位置にあるため、空間のインテリアイメージを左右するアイテムとなります。
壁の色を決めるときには、その空間で最も強調したいものは何かをまず考えましょう。お気に入りの絵やアンティーク家具を強調したい場合は、そのアイテムの色調に合わせて壁紙を選ぶのも方法です。
そうなると日本では白系やベージュ系などを選ぶことが比較的多いのですが、ヨーロッパなどでは落ち着いた赤や濃いブルー、鮮やかな緑など大胆な壁紙を選ぶ場合も多く、家具や照明器具との見事な調和に驚かされます。
いずれにしても、壁紙はいわばその空間の背景。全体のバランスを考えて選択することが大切です。
壁紙はインテリアを構成する要素としての役割のほか、壁下地の保護や耐久性、不燃性、遮音性・吸音性、耐水性、吸湿性、断熱性などさまざまな機能が求められます。
例えば寝室は吸音性、洗面室なら耐水性といった具合に、部屋によっても求められる機能は変わってきますので、部屋のイメージや用途に合わせて選ぶとよいでしょう。
壁紙にはさまざまな素材があります。クロスのほか、木やコルクなどの木質系、ガラスや金属フィルムなどの無機質系などさまざま。
クロスのうちよく使われるのは、紙、布、ビニールの3種類。いずれも施工性に優れ、テクスチャが豊富なところから最も多く使われる機会が多い壁材です。最近では環境にやさしいクロスも多く登場しています。
このうち、日本での主流はビニールクロス。表面の印刷技術が進歩して、布のような風合いから金属や石に近い模様まで表現できるようになっており、しかも大量生産が可能のため、ほかの壁材より安価なことも人気の要因です。
最近では防カビ、結露防止、脱臭、抗菌など付加機能がついている商品も出ているので用途にあったものを選びましょう。
布クロスは、レーヨンやナイロンといった化学繊維や麻やウールなど天然繊維で織った壁材。柔らかな質感や高級感がありますが、コストは高め。
また紙のクロスは表面に色や柄を印刷したもの。耐水性や耐摩擦性に劣るため日本ではあまり普及はしていませんが、紙クロスが一般的な欧米ではデザイン・色柄ともに優れたものが多く、日本でも輸入品を手に入れることができます。
環境に配慮したものでは、再生紙に木片を挟んだ純自然素材の壁紙も登場しています。テクスチャーも何種類かあり、自然の風合いで塗り壁のような質感を出すことができます。
上から塗装することも可能で、水性塗料を何度でも塗りかえることができ、リフォーム時などにゴミが出ることを押さえられ、コストも大幅に削減できます。
もうひとつ自然素材系で人気があるのが漆喰や珪藻土。漆喰は日本に古くからある素材で、石灰に糊などを入れて水で練ったもの。珪藻土は、植物性プランクトンが海底や湖底に堆積して化石化したもの。
いずれも壁の機能として必要な、調湿性や脱臭性、耐火性などさまざまな効果を発揮します。珪藻土は、クロス風にして施工性を高めたものも登場しています。いずれにしても、部屋の大きさや用途、種類などトータルなコーディネートを考えて選びましょう。
また、目に触れる場所にあるだけに、メンテナンスや年月がたっても傷みにくい素材を選ぶことが大切です。
![]() 写真提供:サメジマコーポレーション |
(2007.04)