食器洗い乾燥機(以下食洗機)は、今ではもうすっかりおなじみの設備機器です。食洗機が日本で初めて登場したのは、昭和35年のこと(松下電器:家電の歴史より)。当時は「自動皿洗い機」といい、標準価格で5万9000円。当時の公務員(大卒)の初任給が1万200円だったことからも、たいへんな高級消費財だったことがわかります。
早くから女性が仕事を持っていた海外では、当たり前のように使われている食洗機。日本でも女性が仕事を持つことが一般化したここ10年ほどで、キッチンに食洗機を導入する家庭がぐ〜んと増えてきました。平成17年では一般家庭への普及率が16%近くに。平成19年の今ではより増えていると思われ、最近の新築住宅ではキッチンの必須アイテムの一つにも数えられています。ちなみに、食洗機はIHクッキングヒーター、生ゴミ処理機と並び21世紀の家電製品、新三種の神器といわれているほどです。
人気の秘密は、食事のあとの面倒な後片づけをスイッチ一つですませられることでしょうか。食洗機があれば、それぞれが使った食器類をまとめて食洗機にセットするだけ。あとは家族とおしゃべりしたり、音楽を聴いたり、本を読んだり、好きなことをして時間が有効に生かせます。洗浄と乾燥がすんだら食器類を取り出していつもの場所にすっきり収納。洗剤で手が荒れることもありません。そのまま収納として使うこともでき、キッチンはいつもきれいに保てます。
洗浄力のポイントが、洗浄水の「温度」と「噴射」です。手洗いでは難しい高温で洗うため、ご飯やカレーなど一般的な汚れは手洗いかそれ以上にきれいに。洗浄水の噴射によってグラスの底や弁当箱などのスミまで洗うことができます。ただ、漆塗りの食器や重箱、銀・洋銀製の食器、クリスタルグラスなど食洗機では洗えない食器もあるので、使うときは取扱説明書をしっかり読むことが大切です。
最新の傾向としては、汚れ落とし機能を高めたものが人気のようです。超音波で発生するミストの力で茶渋や口紅など頑固な汚れを落とすというもので、同時に除菌や漂白の効果もあるそうです。また、キッチンがオープン化する現在の状況に合わせて、くつろぎの雰囲気を妨げないよう静音化も進み、運転音が図書館並みの静けさという商品も登場しています。
食洗機は便利とは思うけど「手洗いが一番安上がり!」と思っている方も多いのでは? でも、各社の試算によると食洗機で使う水は10〜11リットル。手洗いの場合だと107〜150リットルと、使う水の量で比較するとだんぜん食洗機に軍配が上がるようです。光熱費(ガス・電気)の比較では、お湯で手洗いした場合は電気やガス代が食洗機よりも2〜3倍高い。いずれにしても、ランニングコストは食洗機の方が安くすむようで、節水・省エネ効果は高いようです。
食洗機は、リフォームで後付けも簡単にできます。シンク近くに空きスペースがあれば、据え置き型を使う方法も。ビルトインの場合は、シンク下やシンクの近くに、奥行60センチ以上、幅41.5センチ以上(扉幅45センチ以上)、高さ47センチ以上の障害物のない空間があれば、幅45センチの食洗機が後付可能(松下電工の場合)です。45センチ幅の食洗機なら洗える食器は約40〜45点。約6人分の食器が洗えます。リフォーム工事は、内容により施工時間は異なりますが、食洗機を取り入れるだけなら2〜3時間で完了するそうです。
(2007.09)