[葛西紀巳子の暮らし色いろ] 第4回

人が集まるダイニングルーム

いま、流行りのヨガ。やってみたこと、ありますか?最近は、ストレス解消に有効だと、男女を問わず始める人が増えています。私自身も20年ほど前からヨガの愛好家ですが、実際、ヨガや呼吸法をすると、「コリ」や「痛み」が取れ、気分的にもすっきりします。「こうした心身の変化を色でイメージしたら何色になるのだろう?」そんな疑問が沸き起こり、以前、こんな調査をしたことがあります。

それはヨガをする前後で、イメージされる色の違いを描き出してもらうこと。すると、ヨガをする前は寒色系が多かったのに対し、ヨガをした後では、暖色系がほとんどとなりました。

また、ヨガをする前は、はっきりした強い赤や青、もしくは暗い茶色や紺、黒などが描かれていたのに、ヨガをした後では、黒や灰色は消え、全体的にパステルピンクやパステルイエロー、パステルブルーなどの淡く穏やかな色調に変化しました。

さらに興味深かったのは、ヨガをする前は、鳥や人物などの具体的なモチーフが描かれていたのに対し、ヨガをした後ではそうした色は消え、ある一定のリズムをもって変化するグラデーションがほとんどとなりました。それらの絵に共通してあらわれたのが、曲線です。ストレスを感じているときには角ばった形やギザギザのモチーフが、円や曲線に変わったのです。

つまり、リラックスしているときは、淡い色調をイメージし、形は曲線を思い浮かべます。ならば、そうした色や形を使うとリラックスをうながすのではないでしょうか。

たとえば、ゆったりと心身を休めたい寝室には、はっきりとした色ではなく、淡い色調のインテリアでまとめるとよいでしょう。寝具なども鮮やかな赤や青は避け、淡いピンクやグリーンなどにすることです。それは、1日の疲れを癒す浴室でも同じです。

 

ヨガ前
ヨガ後

葛西紀巳子プロフィール

[かさい・きみこ] (有)色彩環境計画室代表/アメニティ&カラープランナー。
心理学専攻後インテリアデザイン、色彩、照明を学ぶ。嶋佐知子氏に師事しインテリアデザインを、ジェリィ・フォリー氏からはカラーデザイン学を学び,1993年独立。1994年(有)色彩環境計画室を設立。住宅、病院、施設、ホテルなどの「快適な環境づくり(内外装)」を心理的+生理的+機能的+美的な視点から理論的、総合的に色彩設計していく。他方、専門家や学校教育における「まちの環境色彩教育」の必要性を提唱・実践中。
色彩環境計画室 http://www.sikisai.co.jp

 

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