[葛西紀巳子の暮らし色いろ] 第35回(2009年02月掲載)

照明の色

光の種類によって、色の見え方は変わります。今回は、照明についてのお話です。

一般に、住宅で使われる照明といえば、蛍光灯と白熱灯ですが、その種類によって光の色が違います。分類してみましょう。

●蛍光灯は、物をフラットに見せます。光の色は次のような種類があります。
1) 昼光色 ・・・ 青白い光を放ちます。クールでさわやかな光です。
2) 昼白色 ・・・ 白っぽく自然光のような、さわやかな光です。
3) 電球色 ・・・ 赤みのある光、温もりがあります
●白熱灯は、赤みを帯びた光。陰影が出るので、物を立体的に映し出します。

これらの照明を、部屋の用途や生活シーンに合わせて、使い分けることをお勧めします。たとえば、リビング・ダイニングでくつろぎたいという場合は、暖かみのある白熱灯にすると、陰影が出て奥行き感が増します。蛍光灯を使う場合でも、光の色を電球色にするとリラックス効果が高まります。けれど、そこで読書をする場合や、ご年配の方にとっては、少々暗く感じるかもしれません。その場合は、主照明を蛍光灯にし、フロアランプなどで光を補うとよいでしょう。

また、ダイニングルームを蛍光灯にした場合でも、料理を美味しそうに見せるために、ペンダントライトは白熱電球にします。

ただし、キッチン内では白熱灯や電球色はお勧めしません。これらの色は全体に赤みを帯びて見せるので、食材の色が異なって見えるからです。キッチンは作業工房です。新鮮なものは新鮮に、腐ったものは腐ったなりに正確に見せることが大切です。ですからキッチンの照明は、昼白光のような自然光に近い光を用いるとよいでしょう。

白熱灯はリラックスを促すので、寝室にも好ましい光ですが、天井照明の場合は、照明の取り付け位置に気をつけます。あらかじめベッドの配置を想定して、頭上に照明がこないようにします。光源が目に入らない間接照明にすると、ぎらつき感がありません。

また、浴室照明は、昼白色が多いのですが、睡眠前にゆったりと入浴するなら電球色、モーニングシャワーが習慣の方なら、昼白光にすると目覚めがすっきりするでしょう。

このように生活シーンによって、光の色を使い分けると雰囲気が変わります。お試しください。


葛西紀巳子プロフィール

[かさい・きみこ] (有)色彩環境計画室代表/アメニティ&カラープランナー。
心理学専攻後インテリアデザイン、色彩、照明を学ぶ。嶋佐知子氏に師事しインテリアデザインを、ジェリィ・フォリー氏からはカラーデザイン学を学び,1993年独立。1994年(有)色彩環境計画室を設立。住宅、病院、施設、ホテルなどの「快適な環境づくり(内外装)」を心理的+生理的+機能的+美的な視点から理論的、総合的に色彩設計していく。他方、専門家や学校教育における「まちの環境色彩教育」の必要性を提唱・実践中。
色彩環境計画室 http://www.sikisai.co.jp

 

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