[インテリアからこんにちは] 第19回(2008年7月掲載)

横浜西洋館見学 II

 

19世紀後半、日本文化は“ジャポニスム”と呼ばれヨーロッパ各地にさまざまな影響を与えました。そして今年は日仏交流が始まってちょうど150年。先月「ネオジャポニスム」というテーマの催しを見てまいりました。これは横浜山手西洋館で毎年6月に開催されている“花と器のハーモニー”で、今年は日本文化とフランスの美とを組み合わせ、新しい東西融合のライフスタイルを発信しようというものです。

昨年に引き続きその一部をご紹介したいと思います。

●山手111番館

テーマ:「花・書・器・人」

暖炉の前にある吹き抜けから下げられた和紙のタピスリーには、書入りの扇形が散らされています。これは、この建物が建設された時代である大正から昭和初期に駐日大使を務め、詩人としても有名なフランス人ポール・クローデルの「百扇帖」に因んで、今回のために制作されたものです。

カキツバタの植え込み・和紙・書に対して、フランス人クローデルの「百扇帖」と洋館。和と洋がうまく溶けあっています。

隣の小部屋は、竹ひごに書の入った和紙を組み合わせた、大小の照明器具が主役。いつまでも居たくなるような心地よさが漂い、“洋”の空間にいだかれた新しい調和の世界です。

●エリスマン邸

テーマ:「NEW JAPAN STYLE」

窓に掛けられた白い手漉き和紙のタピスリーは、下半分が透かしで制作され、その面白い素材と存在感がまず目にとまりました。中央のなまこ壁の額も「NEW JAPAN STYLE」です。

西洋館の空間の中、テーブルに置かれた盆栽の松、九谷焼の食器、屏風。それらに合わせて、創業1830年ナポレオン3世からの注文も受けたというフランスの誇る銀器メーカー・クリストフルのカトラリー(ナイフ・フォーク)をコーディネート。新しい和と洋のライフスタイルです。

・感想

壁面は予想より早く仕上がりました。天井面を塗るのは、自分には大変なので中止です。

コテやハケで模様を付けると、ヘタなデコボコも目立ちません。でも今回は平らに塗る方法にチャレンジ。漆喰を平らに仕上げるのはプロの左官屋さんに任せた方がもちろんきれいに仕上がりますが、ヘタでも自分で塗れたことに驚いています!

●外交官の家

テーマ:「沢山の感動を今ここに回想して」

海外ではjapanと呼ばれ日本が誇る伝統技術の漆と、フランス有数の磁器の町リモージュに1849年に設立されたレイノー社の陶磁器の華やかな饗宴です。

テーブル上の竹かごや青竹のしつらいが季節感を出して、まさに四季のある日本でのネオジャポニスム誕生です。

●ブラフ18番館

テーマ:「The art of party」


テーブルの中央に作られたコケの庭と樹木。それらの自然を囲むように、高く低くしつらえた京焼・清水焼の大小。動きのある配置と、器の青と黄の補色同士が響き合い、ドアや窓枠に塗られたペパーミントグリーンがアクセントカラーとなって、パーティー気分を盛り上げています。

洋と和が掛け算されて、西洋館がいっそう豊かな空間に感じます。


時には日常のご自宅の中に、非日常を作って気持ちをリフレッシュいたしましょう。
“NEW JAPAN STYLE”などお好きな自分STYLEで。お部屋はあなたのキャンバスです!

小玉 靖子プロフィール

[こだま・やすこ] インテリアコーディネーター。小玉靖子スペーススタジオ代表。日本フリーランスインテリアコーディネーター協会相談役。インテリアプランナー・キッチンスペシャリスト・二級建築士の資格も取得。著書に「インテリアコーディネーション」「インテリアアクセサリー」など。

 

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