有名人のことばに学ぶ住まい学 [その30]

「ちっちゃい命」と「加齢を元気に愉しむ」と吉武輝子さん

イメージ画像●“人生捨てたもんじゃないわよ” 実感できるのは、七十代に入ってから

吉武輝子さん(1931生まれ。作家、評論家。東映に入社し、日本初の女性宣伝プロデューサーとなる。1968年婦人公論読者賞受賞。作品に「女人吉屋信子」など)の「老いては人生桜色」(集英社文庫)は吉武さんが70歳のときに書いたエッセイ。

「『人生捨てたもんじゃないわよ』と心底生きている事のありがたみ、喜ばしさを実感できるのは、七十代に入ってから。」というのが持論のようで、このエッセイでは好奇心を全開させ、おしゃれも元気の源とし、さらに『孤独を活力に、家族や友人と愉しみをわかちあいいたわりあい、贅沢な加齢を愉しむための人生ヒント。』を与えてくれます。

●“自分が命の守り手だと自覚すること”

ネコや犬など小さな動物も吉武さんには元気の元のようです。準家族として一緒に暮らすことで人生を愉しんでいます。

『犬やネコに接するとてきめんに血圧が下がる。無表情だった高齢者の方たちにじつに人間らしい暖かな表情が蘇(よみがえ)ってくると聞かされた言葉をとくさんの表情を見るたびに思い出す。』

犬やネコに接すると元気になるというには次の言葉に秘密が隠されているようです。

『ネコでなくても、草花でも、メダカでも、小鳥でも、ともかく自分が命を守ってあげているんだと認識できるちっちゃい命とともに暮らすということが、最高の老いを生きる基本なんですね。』

“自分が命を守ってあげているんだ”というのが大事なところのようです。ペットでも植物でも“ちっちゃい命”と一緒に暮らすことが老いを元気に生きる方法のようです。

『ネコトイレをきれいにしたついでに、玄関をお掃除したり。自分が命の守り手だと自覚することで、自分自身の命も大切にできるのだなって、本当にラブから老いてのちの心のありどころを教えてもらいました。』

“自分が命を守ってあげている”とここでも語りますが、この文章でちっちゃい命を守るためには“ネコトイレをきれいにしたり”と努力も必要であることを語っています。

また努力だけでなく工夫も必要のようです。犬やネコが快適に暮せる空間、おしっこ対策など、ちっちゃい命が元気に過ごせるように家のリフォームも考えてみたいですね。

岡田 憲治プロフィール

[おかだ・けんじ] 住宅ジャーナリスト・NPO法人埼玉住まいの情報ネットワーク代表。
辛口『野次馬住宅時評』を発行。著書に『住宅のお値段・原価の秘密』『住宅業者の良し悪しがピタリわかる本』『住まいたちの半世紀』など。近著『昭和の住まい学』。
野次馬住宅net http:// www.tcat.ne.jp/~yajiuma

 

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