耐震診断を受ける家が少ない上に、耐震補強はもっと少ない――ことを前回紹介しました。引き続き、この時期に多い「台風への心構え」住まいの防災について考えてみました。わが国では、毎年襲ってくる台風へは欠かせません。異常気象のせいか台風も大型化し、大雨による被害も増えていますので、耐震とともに備えは大事だと思います。
「災害は忘れたころにやってくる」、と寺田寅彦がいったそうですが、今年の災害状況は、連続して忘れる間もなく災害がやってきている感じで「忘れないうちにやってくる」ということがぴったりします。梅雨の終わりの大雨被害に続き、9月に九州地方を襲った13号で人的な物的な被害が甚大なものでした。10月に入っても、関東地方から東北・北海道にかけて、低気圧が襲来し、被害を大きくしました。
しかし、十分な準備と心得があれば、被害を最小限に食い止めることは可能です。自信とは限らない災害について、日ごろの備えを考えてみました。
また、10月は国や住宅関連団体が定めた「住月間」です。住まいについて幅広く考えてみる良い機会です。今月中のイベントなどについてご紹介します。
台風がくる前に
台風が接近してから屋外に出るのは危険です。気象情報を利用して台風がくる前に対策をとることが肝心です。
窓や雨戸はしっかりとカギをかけ、庭木に支柱をたてたり、側溝や排水口はつまらないよう下水や側溝をよく掃除しておくなどですが、具体的な部位について書き出しておきます。心配なら事前にリフォーム店にご相談を。
<屋根の台風対策>
●瓦のヒビ、割れ、ずれ、はがれはないか●トタンのめくれやはがれはないか
<ブロック塀・板壁の台風対策>
●ブロック塀にひび割れや破損個所はないか●板塀にぐらつきや腐りはないか
<窓ガラスの台風対策>
●ひび割れ、窓枠のガタツキはないか。また強風による飛来物などに備えて、外側から板でふさぐなどの処置を
<外壁の台風対策>
●モルタルの壁に亀裂はないか●板壁に腐りや浮きはないか
<ベランダの台風対策>
●鉢植えや物干し竿など飛散の危険が高いものは室内へ
<雨とい・雨戸の台風対策>
●雨どいに落ち葉などが詰っていないか。継目のはずれや塗料のはがれ、腐りはないか●雨戸にガタツキや緩みはないか
<家の周りの台風対策>
●プロパンガスボンベは固定されているか
●庭の鉢植えに注意。室内に入れておく
●テレビアンテナの設置状態をチェック
●家の周りを一周し、飛ばされそうなものは全て室内に取込むか、固定するなどの飛散処置を
●雨戸をおろしたり、割れたときのガラスの飛散を防ぐためにガラス窓にテープを貼ったりする。外からの飛来物の飛び込みに備えてカーテンやブラインドをおろしておく。
●次のような非常用品をまとめて、持ち出し袋などに入れておく。
懐中電灯・ローソク・マッチ・携帯ラジオ・予備の乾電池・救急薬品・衣料・貴重品・非常用食料・携帯ボンベ式コンロなど
●断水に備えて飲料水を確保する。浴槽に水を張るなどしてトイレなどの生活用水を確保する。塩害による長期停電のため、冷蔵庫のものが腐るおそれもある。水や食料品の備えは十分に。
●学校や公民館など、避難場所として指定されている場所への避難経路を確認する。
台風が近づいてきたら
◎台風情報に注意する ・テレビやラジオで報道される台風情報を聞く。
◎注意報・警報に注意する ・台風情報のほかに発表される各種の注意報や警報に注意する。 ・台風の進路により、注意報や警報の内容が変更されることがあるので、テレビやラジオで最新の情報を聞く。
◎非常持ち出し品の準備
・懐中電灯、携帯ラジオ、水筒、非常食、救急薬品等を準備 ※赤ちゃんのいる家庭では、粉ミルク、ほ乳びん、お湯も忘れずに。・非常持ち出し品はリュックに入れて背負うなどして、両手には何も持たないようにする。
◎避難の準備
・避難場所、避難経路などを家族全員で確認しておく。
危険が迫ったら
◎避難するときは
・危険を感じたり、避難命令があったときは、素早く避難する。・火の元に注意して、しっかり火の始末をしておく。・夜間の移動は危険。明るいうちに避難する。・隣近所と集団で避難する。・非常持ち出し品を持って避難する。
「国民一人一人の住意識の向上とゆとりある住生活の実現に向けて、平成元年より毎年10月が『住宅月間』」として国や住関連の団体が定めたもの。その趣旨で今月は、住宅を供給する団体などが主体となって、国や県市など自治体もふくめ住まい関連の展示会、相談会、セミナーなどが行われます。今年は住生活基本法が成立し、その基本理念である“住生活価値の最大化”をめざす第一歩を踏み出しました。せっかくの機会です。広い住まいに関する知識やより良い暮らしと住まいなど、より大きなテーマで考えることもいいでしょう。神奈川県でも開かれます。内容や日時などをホームページなどで確認しましょう。
欧米の先進国に比べ、日本の住宅は遅れていると言われますが、ここでは日本の住宅政策のあり方や豊かな住生活の実現に向けて、住宅税制も含めて各界の著名人に提言を頂きます。1部の基調講演が見城美枝子氏による「これからの社会と住宅・住環境」、2部は「転換点にきた日本の住宅政策」をテーマにしたパネルディスカッション。
主催 社団法人住宅生産団体連合会(住団連)
開催日時 平成18年10月17日(火) 13:30〜17:00 (受付開始12:30〜)
開催会場 住宅金融公庫 すまい・るホール 東京都文京区後楽1-4-10
問い合わせは、住団連、電話03(3592)6441。
――住生活価値の最大化を目指して
我々が豊かな生活を実感する為には、どういうまちが求められているのでしょうか。環境に配慮した街、景観が優れている街、安心・安全が保障された街など人によって求める街はさまざまでしょう。そこに住まう人々がその価値を感じ、誇りに思うことができる街とはいったいどんな街なのでしょうか。本シンポジウムを通じてご一緒に考えてみたいと思います。
主 催 (財)住宅生産振興財団、日本経済新聞社
協 賛 国土交通省、住宅金融公庫、都市再生機構
日 時 平成18年10月19日 (木) 13:00〜16:30
会 場 住宅金融公庫 すまい・るホール 東京都文京区後楽1-4-10
定 員 300人 (先着順) 参加費用 無料
(財) 住宅生産振興財団 TEL03-3580-8811 FAX13
10/14
マンション管理組合等を対象とした講演会
10/1〜31
住宅の品質確保の促進等に関する法律についてのパネル展示
10/21〜22
行事名称:よこはま住宅フェア2006
テーマ:つくろう!より良い品質と安全な住まい
主催:よこはま住宅フェア実行委員会 (共催) 横浜市 横浜市 住宅供給公社
後援:国土交通省、住宅金融公庫,NHK横浜放送,局神奈川新聞社,TVK,RFラジオ日本,FMヨコハマ
概要:住まいに対する最新情報を提供することにより、居住環境の向上、地域住宅産業の活性化を図るため、出展者による企画展示、相談会、各種イベントを実施する。

[すえよし・まさひろ] 株式会社コスモジャーナル社代表/リフォーム&インテリア編集長
沖縄県生まれ。日本大学法学部新聞学科卒業。重化学工業・食品・住宅など各産業専門誌に記者として勤務した後、85年(株)コスモジャーナル社を設立し、隔週刊『リフォーム&インテリア』を創刊。同年より同誌編集長となり、現在に至る。
主な著書に『リフォームで儲ける建設・不動産会社』『笑いの止まらないリフォーム会社の作り方』『住宅リフォーム・原価のからくり』『住宅リフォーム・良い業者・ダメな業者』(エール出版社)『インテリアリフォーム百科』(共著・インテリア産業協会)『住宅リフォーム実務マニュアル』(共著・産業調査会)など多数。
住☆リフォーム・ねっと http://www.cosmoj.co.jp