
[ゲスト]横山 平三郎 氏/アートライフ宝友代表取締役
| ―― | 今回は、いま注目の太陽光発電とオール電化についてお話を伺いたいと思います。アートライフ宝友さんは、太陽光発電を扱ってどれくらい経ちますか。 |
|---|---|
| ○横山 | 平成17年に自宅に取り付けたのが最初です。美装さんから、太陽光発電という新しい設備が出来て自家発電が出来るようになった。これから伸びる分野ですよという話を聞いたのがきっかけです。私の自宅は3階建てで、各部屋に空調機が付いているので、結構電気を使うわけです。太陽光発電で自家発電が出来れば節電ができるし、余った電気は東京電力さんが買ってくれるというので、それならば、まずは自分の家に搭載して、どれほどの成果があるか試してみようということになったのです。息子にデータを取って貰い、その上でお客様に説明できれば、納得のいく話もできますからね。費用は国の補助金制度を利用しました。 |
| ―― | 太陽光発電というのは、具体的にどのような仕組みですか。 |
| ○横山 |
売電した代金は、月に一度、太陽光発電専用の口座に東京電力さんから振り込まれます。 金額は季節によって違いますが、一番多い時で月に3,000円を超えていました。一番少ない時で1,500円くらいです。ただ、わが家の太陽光発電装置は一般家庭に比べるとパネルの総面積が広く、1時間当たり7.5kwの発電能力があります。 まず、太陽光発電のためのパネル状の装置を屋根に設置します。昼間、太陽光発電装置が稼働している時は、ここで作られた電気を使います。例えばわが家の場合、昼間は工事現場に出掛けていたり、家内も外出したりしてそれほど電気は使いませんから、余った電気は自動的に東京電力さんに流れていき、買い取ってもらいます。これを売電と言います。反対に、夜間や太陽光発電だけでは足りない場合は、東京電力さんから送られてくる電気を使います。これが買電です。 |
| ―― | 一般家庭の場合、3〜4kwが標準のようですね。以前伺ったお宅では、4.1kwの装置を搭載していましたが、やはり一番多い時でおよそ3,000円、少ない時で500円程度を売電していると聞きました。
|
| ○横山 | 一番効率が良いのは5月、6月ですね。意外と真夏の暑い盛りは、最高の発電力は出ていません。太陽の高さや角度の関係かなと思います。 |
| ―― | 太陽光発電を設置する時のポイントを教えてください。 |
|---|---|
| ○横山 | よく、庭先に太陽光発電のパネルを設置して庭灯に使っているケースがありますが、家庭の電気に利用するとなると、パネルの角度と、パネルを並べる面積が必要になります。一定の面積がないと発電能力を充分に引き出せず、メリットが少なくなります。 面積を確保するという点では、太陽光発電に一番向いているのは切妻屋根です。寄せ棟屋根の場合は、大きい屋根だと良いのですが、四方向に屋根が分かれてしまうので充分な面積が取れないことがあります。三角形のパネルもありますが、費用の割に効率が悪いようです。また、太陽光を効率よく取り入れるためには限られた角度があるので、勾配もあまり急過ぎない方が良いと思います。 |
| ―― | 屋根の向きはどうですか。 |
| ○横山 | 南に向いていると一番良いのですが、東南や南東でも大丈夫です。わが家の場合は東向きで、しかも陸屋根なので、屋根の上にやぐらを組んで、太陽光パネルに角度を持たせています。 |
| ―― | リフォームでも、簡単に太陽光発電はできますか。 |
| ○横山 | リフォームの場合は屋根をいじらなければなければならないので、費用の面から考えると、やはり屋根の葺き替えの時などに、一緒に工事をするのが良いと思います。 新築の場合ですと、屋根瓦の代わりに直接太陽光発電パネルを並べて、屋根と一体化できるものもあります。 |
| ―― | お客様の関心のほどはいかがですか。 |
| ○横山 | 取り付けたいというお客様はたくさんいますが、実際に着工となるとまだまだですね。ネックはやはり金額です。あと、太陽光パネルの耐用年数についても、もう少しデータが必要です。 |
| ―― | 今年あたり、太陽光発電への補助金制度が再開されるという話がありますから、関心はさらに高まるのではないでしょうか。 ところで、太陽光発電にする前と後では、節電に対する意識が変わったと言う方が多いようですが。 |
| ○横山 | はい、違ってきましたね。もともと、わが家は節電をあまり意識することなく使い放題使ってきましたから、電気代が何万円と高額になって、家内に「こんなに電気代を払っているのよ」と言われても、「ああ、そうか」といった程度でした。その頃は子供たちもまだ小さく6人家族ということもあったと思います。今は息子と私たち夫婦の3人ですが、今の方が、使わない部屋の照明をこまめに消したり、電気を節約するようになりました。太陽光発電にしたことで、電気の消費に気を配るようになったのだと思います。少しでも節約すればその分多く電気を売れるわけですからね、今月はこんなに売電できたって(笑)。 |
| ―― | 横山社長は、オール電化にも力を入れていますが、オール電化にリフォームする場合、どんなことに気をつければ良いですか。 |
|---|---|
| ○横山 | オール電化の工事では、今まで使っていたガス管をまず撤去します。ガス管は道路の手前でカットして、ガス漏れがないように処理をします。建物の床下のガス管は、こうした処理をしておけば、そのままにしておいても特に問題はありません。それと、IHヒーター用の電気配線が必要です。最低でも50〜60アンペアあれば、まず大丈夫です。 |
| ―― | ガスコンロからIHヒーターに取り替える時に、既存の調理台との継ぎ目はどうなりますか。 |
| ○横山 | 一切問題はありません。ガスコンロのサイズには、75?角や65?角など色々ありますが、IHヒーターにもそれに応じたサイズのものがありますから、その部分だけ外してはめ込むことができます。 |
| ―― | その場合の電気配線工事は大変ですか。 |
| ○横山 | 個々の建物によって違います。最近はマンションでも天井裏が結構広く、点検口もあるので、そういうお宅は工事がしやすいですね。それと、照明にダウンライトを使っているお宅が増えているので、ダウンライトを外して、その穴を利用して作業をすることもあります。
|
| ―― | でも、そういうものがない古いマンションなどは大変でしょう。 |
| ○横山 | その場合は、天井の張り替えや台所のリフォームをする時に、一緒に工事をすることを勧めています。 |
| ―― | 電気の配線が外に出るのは嫌だという方もいます。そういう時はどうするのですか。 |
| ○横山 | 配線は露出させないというのが、私の鉄則です。露出してよければ、工事は簡単です。方法としては、モールで隠したり、化粧壁で隠すなど色々あります。それと、クロス張りの場合には、壁や天井をくりぬいても、同じクロスがあれば綺麗に補修できます。 |
| ―― | 工事のあとを綺麗に見せるのも、工務店の腕というわけですね。 |
| ―― | オール電化工事で、他に気をつけたいことを教えてください。 |
|---|---|
| ○横山 | オール電化にする場合は、屋外に「エコキュート」というヒートポンプ式の給湯機を設置しなくてはいけないので、そのスペースがあるかどうかです。今は大分小さくなって、奥行き70?ほどのスペースがあれば設置できます。それと、設置場所に土間コンクリートを打って、転倒防止のためにボルト締めで固定しなければいけません。 |
| ―― | エコキュートは電気でお湯を沸かすための設備ですね。従来の電気温水器とはどこが違うのですか。 |
| ○横山 | 従来の電気温水器は、夜間に料金の安い深夜電力を使ってお湯を沸かします。これに対してエコキュートは、ヒートポンプで吸収した大気中の熱を自然冷媒のCO2に移し、圧縮して高温にします。この熱で約90度までお湯を沸かし、貯湯タンクに溜めておいて使います。割安な深夜電力とエネルギー効率の高いヒートポンプシステムを組み合わせることで、ランニングコストをさらに節約することができるシステムになっています。
|
| ―― | エコキュートの本体を2階のベランダに置くことは可能ですか。 |
| ○横山 | 荷重が結構かかりますから、勧めません。もし、2階や3階にお風呂がある場合は、配管を持っていけば問題なくお湯が使えます。 |
| ―― | 大きなものだと80?はありますね。こういう置き場も配慮しなければいけないということですね。これは外壁とぴったりとくっつけても大丈夫ですか。 |
| ○横山 | 大丈夫です。 |
| ―― | オール電化ならではの空間の作り方というのはありますか。 |
| ○横山 | 例えばキッチンでは、ガスコンロの場合、排気用の大型のフードを付けますが、フードを付けても油煙は逃げるんですね。でもIHヒーターの場合は油煙が出ません。それと、電源が平らですから、汚れても掃除が簡単なので、対面キッチンやアイランドキッチンなどに適していると思います。
油煙が出ませんと私が言うと、本当かなというお客様もいますが、使ってみた方は皆さん、ガス調理器の時とは全然違う、掃除がラクになったと驚かれます。 |
| ―― | オール電化にした場合、電気代が気になりますが。 |
| ○横山 | むしろ、オール電化にすることで電気料の割引が受けられるんですよ。東京電力さんの場合。kw当たりの単価が違ってくるんですね。それと、東京電力さんも色々考えて、各家庭で生活スタイルが違いますから、昼型、夜型とか、それぞれの生活スタイルに合わせて、割引のシステムが色々ありますから、利用されると良いと思います。 |
| ―― | 参考になるお話を、ありがとうございました。 |