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■確定申告の時期となりました
――トクする住宅リフォーム減税の知識
リフォーム&インテリア編集長
            
末吉正浩

新聞紙上やテレビでは、景気がよくなったといわれていますが、なかなか実感するところまで行かない、というのがわれわれ大方の庶民の懐具合です。むしろ「税金や健康保険料なども上がりするなど、厳しくなってきたのでは?」といったところが実感でしょう。

今年も確定申告のシーズンがやってきました。リフォームをすることで税金が戻ってくる場合もあります。昨年にリフォームをされた方に加え、これからリフォームを予定されている方も一緒に、住宅関連の税金と減税の対象になるリフォーム工事などについて、確定申告にチャレンジしながらリフォームの減税について、この機会に考えてみましょう。

さまざまな控除や特例を上手に使って、払い過ぎた税金はとり戻し、納める税金はできるだけ少なくしたい、というのは一般庶民の願いです。住宅リフォームを昨年に実施した人も条件に合えば、税金が取り戻せる場合があります。リフォームを実施したことで得する場合もあります。

税金の還付については、先ごろ、税務署を名乗りコンビニの金銭自動預け払い機を使い、振り込め詐欺事件がありましたが、自分で申告をしない限り税務署から税金の還付などはまず考えられません。還付にはそれなりの労力が必要になるのです。

そうはいっても、「税務署相手のことなので確定申告は何だか難しそうだ」という声があがりそうですが、早めに準備をしておき、書類は順を追って確定申告書類に記入をしていけば初めての人にとっても簡単にできる場合が多いのです。

最近では、わざわざ地域の税務署まで出向かなくても、便利なターミナル駅などに「還付申告センター」も設置され、利用しやすくなっています。初めてという方も、ぜひご自分で挑戦してみましょう。

◇        ◇         ◇

確定申告が必要な人とは、どういう人でしょうか。

いずれも昨年1年間(2006年1月1日〜12月31日)に

1.住宅やその他の不動産を譲渡(売却)した人、

2.住宅ローンを借りて住宅の取得(購入・新築)、または増改築・リフォームをした人3.2005年以前に住宅の取得などをした「住宅ローン控除」適用者で、年末調整による処理を選択していない人、4親などから住宅取得のための資金を贈与された人、5住宅の耐震改修工事を行なった人

―になります。

 住宅ローンの借入れや住宅取得資金の贈与などがなく、自己資金だけで住宅などを取得した人は確定申告の必要がありません。

以上のうち、ここでは5の対象となるリフォーム工事について説明します。

1.耐震改修特別控除制度の創設

 昨年1月に施行された改正耐震改修促進法と連動し、「住宅の自発的な耐震改修を支援すること」 による良質な住宅のストック形成を目的として、「既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除制度」 が創設されました。

この制度では一定の要件に該当する耐震改修工事を行なった場合に、耐震改修費用の10%相当額(最高20万円)をその年の所得税から控除できる、というものです。

「特別控除」の要件は、

1.昭和56年5月31日以前に建築された住宅 (居住用家屋) において、新耐震基準(昭和56年6月1日施行)を満たすために行なわれる一定の耐震改修工事であること

2.平成18年4月1日から平成20年12月31日までの間に行なわれる耐震改修工事であること

3.建築物の耐震改修の促進に関する法律や地方公共団体の計画に基づき、「耐震改修促進計画」などで指定された一定の区域内であること(それぞれの自治体にてご確認ください)となっています。

なお、この特別控除の適用には、一定の書類を添付して耐震改修工事をした翌年の3月15日までに確定申告をすることが必要です。

 2.耐震改修による固定資産税の減額措置

一定の要件に該当する耐震改修工事を行なった場合に、その住宅(1戸あたり120平方メートルに相当する分まで)の固定資産税額が2分の1に減額されます(上記の特別控除とは期限の要件などが異なりますので注意)。

「減額措置」の要件は、

  昭和57年1月1日以前に建っていた住宅において、

1.新耐震基準 (昭和56年6月1日施行) を満たすために行なわれる一定の耐震改修工事であること

2.平成18年1月1日から平成27年12月31日までの間に行なわれる耐震改修工事であること

3.1戸あたりの工事費が30万円以上であること

―としています。

減額される年度は、

     平成18年から21年までの耐震改修工事  3年度分減額

     平成22年から24年までの耐震改修工事  2年度分減額

     平成25年から27年までの耐震改修工事  1年度分減額

なお、この減額措置の適用には、一定の種類を添付して耐震改修工事後3か月以内に市町村へ申告をすることが必要になります。

 3.今年から実施される住宅減税の5項目

今年から来年にかけてのことになりますが、住宅税制で住宅建築や買い替えなどの減税が決まっています。そのうちリフォームで減税が受けられるリフォーム関連の減税も決まっています。ご紹介しましょう。昨年末に自民党と公明党の与党による税制調査会がまとめた「与党税制改正大綱」が発表されました。

平成19年の「与党税制改正大綱」の住宅税制には、主に次のような項目を挙げています。

・住宅ローン減税の選択制の創設

・バリアフリー改修促進税制の創設

・マイホーム売却損失の繰越控除を3年延長

・登録免許税の軽減処置を2年延長

・フラット35の抵当権設定時の登録免許税の非課税制の撤廃

 4.バリアフリー促進税制の中身

リフォーム関連で、バリアフリー改修促進税制の創設を取り上げてみます。

マイホームにバリアフリー改修工事を行うとき、住宅ローンやリフォームローンなどの借入金で行った場合、借入金の残高の一定割合を所得税から控除することができます。

バリアフリー改修工事も含む増改築工事であれば、一定の条件を満たすと、従来の住宅ローン減税を受けることも可能なので、対象者は今回創設されたバリアフリー改修減税と従来の住宅ローン減税から選択することになっています。

このバリアフリー改修工事とは、

*廊下の拡幅*階段の勾配の緩和*浴室改良*便所改良*手すりの設置*屋内の段差解消*引き戸への取替え工事*床表面の滑り止め化―に該当する工事で、工事費の合計額が30万円を超えるもの

――となっています。

また、対象者は、

*50歳以上の人*介護保険法の要介護または要支援の認定を受けている人*障害者*介護保険法の要介護または要支援の認定を受けている人や障害者、または65歳以上の人のいずれかの人と同居している人―のいずれかに該当する人です。

 5.確定申告書の具体的な進め方

■確定申告書の用紙

まず、確定申告書の用紙は最寄りの税務署に行けばもらえます (郵送依頼はそれぞれの税務署へお問い合わせください)。確定申告書の用紙の種類はAとB、それ以外に申告の内容によって明細書や内訳書などがありますので、窓口でどのような確定申告をするのか正確に伝えることが必要です。また、国税庁ホームページからダウンロードし、家庭用のプリンタで印刷した用紙を使用することも可能です。

また、住宅ローン控除の確定申告、および一定の譲渡に関する確定申告の場合には、国税庁ホームページ内の「平成18年分 確定申告書等作成コーナー」の画面上で入力したものをプリントアウトして、そのまま確定申告書として提出することもできます。

 次に、実際に確定申告書を作成するときには、国税庁が発行している手引きなどを参考にします。手引きや説明書などは最寄りの税務署で入手できるほか、国税庁ホームページ内の「確定申告に関する手引き等」のページからダウンロードすることもできます。

■確定申告書の提出

確定申告書の提出先は原則として住所地を管轄する税務署となります(その他に臨時の提出窓口が設置される場合もあります)。税務署まで行く代わりに郵送による提出も可能。この場合は、確定申告書の控と返信用封筒 切手貼付)を同封すれば、税務署の受領印が押されたものを返送してもらうことができます。

■還付申告センターでも受付

住所にかかわらず、どこの会場でもご利用でき、駅や街の中心部など便利な場所に設置されている「還付申告センター」が便利です。還付申告センターでは、申告書用紙・届出書等の交付、申告書作成のアドバイス及び申告書の受付を行っています。還付金の受取りには、申告するご本人名義の預貯金口座への振込みのご利用を、と呼びかけています。


住宅ジャーナリスト 岡田憲治 末吉正浩
プロフィール
沖縄県生まれ。日本大学法学部新聞学科卒業。重化学工業・食品・住宅など各産業専門誌に記者として勤務した後、85年(株)コスモジャーナル社を設立し、隔週刊『リフォーム&インテリア』を創刊。同年より同誌編集長となり、現在に至る。
主な著書に『リフォームで儲ける建設・不動産会社』『笑いの止まらないリフォーム会社の作り方』『住宅リフォーム・原価のからくり』『住宅リフォーム・良い業者・ダメな業者』(エール出版社)『インテリアリフォーム百科』(共著・インテリア産業協会)『住宅リフォーム実務マニュアル』(共著・産業調査会)など多数。
 住☆リフォーム・ねっと http://www.cosmoj.co.jp/

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