そもそもリフォームという言葉はなぜ生まれたか。
今から20年ほど前に、建設省(現国土交通省)がこれまで町場の大工さんが新築の合間に片手間で行っていた「修繕営繕」や「増築・改築」の仕事を、ハイカラなカタカナ名でこの分野を表現しようとしたもの。当時はリフォームといえば、洋服の繕い物をリフォームと称していましたが、それをそのまま住宅に適用したものです。
新築住宅分野に対抗して、既存住宅のメンテナンスから増・改築までの幅広い産業を表現しようとしました。その背景には、従来型の大工さんの片手間仕事としての住宅や設備機器の不具合の修理というサービスから、住む人のライフスタイルに合わせて既存住宅の本格的な増築や改装などにつながる仕事への脱皮を図ろうとの狙いがあったのです。
しかしこれも仕事の担い手に問題がありました。新築が落ち込んでいるときはいいのですが、バブル時のように新築工事が活況を呈しているときには、リフォームが大工・工務店から見向きもされませんでした。
しかも500万円以下の小工事のため、参入に法的な制限は無く、落ちこぼれ仕事というイメージが昔からありました。「リフォームでも」やろうか、「リフォームしか」出来ない、「デモシカ」大工と言われ、一段と低い評価でリフォーム担当の大工・工務店が見られていたのです。だが、既に統計上は10数年前から住宅あまりの時代に既に突入していることを背景に、「これからはリフォームの時代だ」という認識が生まれ、新築住宅と関係なくリフォームを専業とする専門店が盛んに登場してきたのです。