topページへ お問い合わせ
Q&A
かながわリフォームコックさんとは…
満足リフォームの条件・その1
腕がいいねえ
満足リフォームの条件・その2
素材がいいねえ
満足リフォームの条件・その3
お得がいいねえ
満足リフォームの食べ方
満足リフォームのポイント
満足リフォームの食べ歩き
満足リフォームのイベント情報
満足リフォームの施工事例集
リフォームかわら版
ミニチュア椅子ファミリー

リフォームコックさん > リフォームかわら版 > コラム
リフォームかわら版

―2008年未来の住まいづくりへ私の初夢
ミシュランガイド、技能オリンピックそして大工さん人気
リフォーム&インテリア編集長
          
末吉正浩

年末に1年の言葉「偽」に代表されるように、住宅でも専門家の信頼を失う事件も多く報道されました。マスコミのマイナス報道に隠れていますが、確実にプラスの状況も育っています。年末、年始の報道から今年の住宅、将来の住宅リフォームの担い手をも含めた夢を追ってみました。

◇昨年、日本は「偽」大国に?

昨年は「食品偽装」で、春の「不二家」の発覚から秋の「船場吉兆」まで、続々と連なってしまいました。今まで「まさかそんなことは」というような有名企業や大企業が、トップ自らが全社的に偽装を指示していた、というからあきれます。

建築・住宅関連も食の偽装を他人事にしておれません。一昨年からの姉歯建築士による構造計算書・耐震偽装は一連の「偽」のはしりとも言えるもので、ついに大手建材メーカーによる耐火実験でのごまかしまでもが昨年秋に発覚しました。リフォームや新築の担い手である工務店など、施工職人の技術レベルの低さによるトラブルも散見されます。

その結果、年末恒例の漢字世相で「偽(にせ)」がトップとなってしまい、ある新聞では『日本国が「偽」大国に』、という特集を始めたほどです。

◇人気のミシュランガイドに学ぶ

話は変わりますが、「偽」とは逆の「本物」も昨年末大きな話題となりました。

昨年3月にこの欄で話題にしましたが、年末迫る11月、『ミシュランガイド東京日本語版2008』がついに発行されました。

これについて朝日新聞の記事では、「東京ガイドに掲載されたレストランは150軒で、世界中のミシュランガイドで初めて、掲載されたレストランすべてに星がついた。最も卓越した料理と評価される「三つ星」には8軒が選ばれた。…三つ星はパリに次ぐ8店、一つ星に関しては世界で最も多い店舗数になり、合計の星の数は190を超えた」とし、件の三つ星店では2年先まで予約が満杯、という賑々しいTV報道もありました。

人気の秘密は、ミシュランガイドが覆面調査員による徹底した客観的な評価するもので、今回食の分野で日本(東京)の技術の高さやサービス品質が評価された、というわけです。これまでは膨大な宣伝広告や根拠の薄弱な評判や口コミにより、何となく格付けされてきたものに客観評価が加わったのです。そこがミシュランガイドのすごいところです。住宅も洪水のような勢いのTVコマーシャルなどに左右されない客観評価のガイドが欲しいですね。

◇二百年住宅のポイントはリフォーム

年頭の住宅関連のトップ新聞報道は、「国交省予算内示」住宅の長寿命化を図る「200年住宅」への取り組みには、新たに135億円を割り当てることが認められた」というものです。

これの何が大事かというと、新築時の頑丈さなども当然ですが、住宅の長寿命化には「住宅のメンテナンス」や「定期的な躯体のリフォーム」が欠かせない、ということです。肝心な点は定期的なメンテナンスや約30年毎の本格的な設備や躯体のリフォーム、世代間に住継がれるための流通システムです。つまり、リフォームすることで新築並みの価値・評価が与えられる仕組みです。今のようにリフォームしても、売買時に1円も上がらないという理不尽な仕組みの改善などが考えられます。土地神話という魔物が日本の社会を支配し、不動産業者がそれに乗っかり安易に儲けているという説もあり、その払拭が考えられます。

過去に鳴り物入りで「センチュリーハウジング(百年住宅)構想」が国の政策として持ち上げられたこともあります。これは余りにも売らんかなの新築技術に偏りすぎ、結局は立ち消えになってしまいました。

有名な話ですが、京王線電車の芦花公園には、それこそ百年を超えた住宅が建っています。小説家の徳富蘆花が明治時代に土地の農家から購入した家でした。特別に二百年住宅として建てられていないにもかかわらず、ごく普通の民家がメンテナンスを丁寧にやっているおかげで今でも現役なのです。長寿命住宅の本旨は、住宅メーカーの鳴り物入りの長寿命住宅ではなく、新築時の一定レベルの堅牢さと後々の定期的な大小のリフォームと、愛着がもてるまちなみ、それに風格ある住宅ではないでしょうか。

◇大工が技能五輪で銀メダル

今年は北京オリンピックが開催される年ですが、技能のオリンピックで日本の若者が銀メダルを受賞しました。昨年11月14日から静岡県沼津市で開催された第39回技能五輪国際大会で、住友林業ホームエンジニアリング)の池田通憲氏が、建築大工部門で銀メダルを獲得しました。1999年カナダ・モントリオールで開催された第35回技能五輪国際大会で6位敢闘賞を果たした梶田章氏に続く快挙で、この部門での日本のメダル獲得は12年ぶりでした。

技能五輪国際大会は2年に1度開催され、今大会は48カ国、約840名の22歳(一部職種は25歳)以下の青年技能者が参加し、48の職種で世界一を目指す競技が行われました。過去には、伝統的に日本の工務店の技術レベルも高いといわれたものでしたが、近年はプレハブ住宅や輸入住宅、プレカット工法に在来の木造住宅工法が取って代わり、大工技能者の高齢化などもあり旧来の技能の伝統は薄れてきているといわれています。その中にあって、ものつくり日本を思い起こさせる快挙でしょう。

考えてみれば、日本人の技術力は昔から定評があり、車のトヨタ、家電のソニー、環境関連技術など優れたものがあります。その技術やノウハウが良質で長持ちする、住宅づくりに向かえば鬼に金棒でしょう。

◇子供の憧れの職業に大工さん

その若い芽は見えています。昨年発表された全国小学生以下男の子のなりたい職業「大人になったらなりたいもの」(日本生命調査)では、野球選手、サッカー選手が上位2位、3位に学者・博士、4位に食べ物屋さん、警察官・刑事、大工さん、と続きました。住宅建築に欠かせない大工が、1998年にトップについて以来、ここ10年間 4位(05年のみ9位)につけています。学校の先生、お医者さんなどを抑えて「大工」が上位にあります。優秀な人材を求めている住宅・リフォームにとって頼もしい限りです。これまでの量産型住宅から、ものづくりの作り手の技能者、後世に住継がれよう。大人の姿勢が、将来の日本の住宅を決めるのです。

また、既に国家プロジェクトとして、日本の職人文化・ものづくり文化の再興を担う人材を 育成し、技と心の両面からの人づくりを図るため、伝統構法を活かした木造軸組住宅づくりを担う大工技能者の育成機関の「大工育成塾」を推進しています。

◇子供の夢と住まいのつくり手

いま、次世代に住継がれる住まいにするための住宅リフォーム、都心居住希望者の人気を反映して希望者が増えています。

長く住み続ける住宅への現実的な要望も、マンション市場で起こりつつあります。これは部屋の中の壁や床、お風呂、配管などをすべて解体・撤去してコンクリートのみの状態にし、裏方でありながら住宅性能を決定する断熱や設備配管をしっかり工事します元の間取りをすべてリセットする、スケルトンリフォームです。コンクリートむき出しにして、部屋の配置などを根本からリフォームすることが中古マンションでは普通になる時代も近いでしょう。戸建住宅もエコロジーの視点からも、スケルトンリフォームの発想が必要なのです。それに応えられる戸建住宅のリフォームの評価も始まっています。

先にミシュランガイドを目指した客観的な評価が、住宅リフォームでも動き始めたことはこの欄で紹介しました。ホームクリップの「リフォームの“業務品質基準”」や東京都の「住宅リフォーム事業者行動基準(リフォーム10)」です。このように検査と客観評価の基盤が揃いつつあります。

しかし、いくら客観評価が厳密でも、建築の担い手の技術レベルや知識が低いのでは、住宅業界から退場するしかありません。現実には、いま住宅技能者の不足が取りざたされているのが実態です。しかもこれからは、スケルトンリフォームや構造躯体に精通した技能者の養成です。これまでゼネコンや土木工事などの公共工事に優秀な人材が投入されてきましたが、今後は住宅、それもリフォーム全般の施工に向かうようになるのが理想でしょう。

子供たちには、住宅づくりの将来性への直感があり、それが大工さんへの憧れになっているのです。国も社会も世のお母さんたちも、今後のこの国のための根幹ともなる、住まいづくりの大工さんの夢を子供に託してはいかがでしょうか。

二百年住宅というコトの実現には、長丁場が必要となります。今の小学生が大人になるころに、超寿命住宅づくりの担い手である優秀な大工・職人さんが育つと期待したいものです。

次へ


住宅ジャーナリスト 岡田憲治 末吉正浩
プロフィール
沖縄県生まれ。日本大学法学部新聞学科卒業。重化学工業・食品・住宅など各産業専門誌に記者として勤務した後、85年(株)コスモジャーナル社を設立し、隔週刊『リフォーム&インテリア』を創刊。同年より同誌編集長となり、現在に至る。
主な著書に『リフォームで儲ける建設・不動産会社』『笑いの止まらないリフォーム会社の作り方』『住宅リフォーム・原価のからくり』『住宅リフォーム・良い業者・ダメな業者』(エール出版社)『インテリアリフォーム百科』(共著・インテリア産業協会)『住宅リフォーム実務マニュアル』(共著・産業調査会)など多数。
 住☆リフォーム・ねっと http://www.cosmoj.co.jp/

ページのトップへ

  Copyright Kanagawa Reform Cook