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リフォーム・旬刊タイムス
『環境 、健康にも自己主張するリフォームコンシューマが登場』
リフォーム&インテリア編集長
 末吉正浩

エコロジー、スローライフ、健康を超えるロハスなライフスタイル
 02年頃から、新聞の折込リフォームチラシの反響が全国的に落ち込んできました。リフォームユーザーは、「安かろう、悪かろう」式の安売りチラシに不信感をもっていることがはっきりしてきました。そのためリフォーム業界では、プレゼン力の強化という内容の充実によりレベルアップされたリフォームユーザーを発掘すると共に、チラシに代わるユーザーへの告知の媒体としてホームページはじめさまざまな告知媒体をも模索しています。

ところでわがリフォーム業では、一時シックハウスが話題となり、建材と健康被害の関係が明らかにされ、法律が制定されたという経緯があります。さらに健康と住まい、環境についても関心が高い消費者がリフォームにも関心が高くなっています。優良リフォーム実現を目指し、新しいコンシューマ層が登場する気配が感じられます。供給側と消費者側がともに新しい良質のリフォームを求め始めているのです。

■悪徳リフォームの問題は、被害者が独居老人や認知症の人たちであるように、多くが情報弱者でした。その対極に、情報に敏感で、衣食住の問題についても一定の自己主張を持っている人たちがいます。リサイクル、エコ・リメイク、リフォーム、代替、スローライフ、食育などのキーワードに敏感な人たちで、自分の価値を発揮し、商品に対して自己主張が出来、充実感の高いライフスタイルを追及する人たちです。インターネットや企業のショールームや専門雑誌などから教養講座などへの参加するなど、専門家以上の情報知識を持つ、いわば賢い消費者の登場と言えます。

そのコンシューマ像をまとめると、1.商品の選択をする場合、価格よりも性能が良い、環境に優しい、デザインが良いが判断の大切なポイントと考えている 2.地球環境に負荷を掛けない、地球温暖化の防止、風力発電等の自然エネルギーの活用、サスティナブルな農業に関心がある?B予防医学・代替医療を心掛け、運動、食育、医学についても気に掛けている 3.ヘルシーな有機野菜や化学添加物の少ない食品を選び、自然系洗剤等を使う4.異文化との接触、ヨガや習い事、友人関係への時間投資自己啓発のために投資する。

■つまり、自分自身が計画的に創り出せる「質の高い豊かな日常生活」であり、また、それを目指している「生活の過程」そのものを好むライフスタイルでもあるのです。このようなライフスタイルの人たちは、ロハスなライフスタイルと自分らを位置づけているのです。平均年齢は42歳、30%が大学卒、年収は全米平均以上、60%が女性といってます。アメリカでは、今やそのロハスコンシューマは成人人口の3割、市場規模は30兆円とも言われます。
 
日本でも博報堂が首都圏在住者を対象にした調査では「現在はやっていないが、今後やってみたい環境配慮型の行動」として「環境問題に取り組みが進んでいる企業の品物を買う」という回答が65.1%でトップとなっていました。わが国でも、シックハウスなどで健康と住宅にも強い関心を持ってロハスに共鳴しているがこの人たちで、急速に注目されているのです。



リフォーム企業もロハスを標榜し始めた
  ところでロハス(lohas)とは、英語の「Lifestyles Of Health And Sustainability」の頭文字をとった略語です。一般的な説明では、「地球環境保護と人間の健康を最優先し、持続可能な社会の在り方を志向するライフスタイル」としています。
■住まい関連では本命とも思えるリフォーム業界で、企業が先取りするようにロハス的な動きも活発です。というのも、安かろうの修理・営繕中心あるいは価格競争に巻き込まれないためには、明確な企業のリフォームに対するコンセプトと、それに応えてくれるコンシューマ層が必要なのです。また、住宅ストックの活用で期待されているリフォームが、リユース・リデュース、リサイクルなどともに3Rや4Rなどといわれ、環境にやさしいと注目されている分野でもあるからです。ロハス的なライフスタイルのコンシューマが、リフォームに興味を持つのは必然です。

NHKや各民放の情報番組や雑誌・全国紙のような大マスコミも積極的に特集し、このロハスの意義について紹介し、急速にその考え方が広まっています。ところでリフォーム企業でも、ショップの名称や商品説明で、ロハスを標榜する企業が登場しています。過去にチラシ反響営業の成功者ともいえるオクタ(さいたま市)はロハス(同社ではローハスという店の名前)店を12店展開しており、ウェーブ(神戸)でもロハスを売り物に社長がブログを使って力を入れるなど、さらにエコリフォーム(東京)は積極的なロハスアピール派です。さらに、中小の地方都市にあるリフォーム業者でも「ロハス」のキーワードをビジネスの中心に据えて展開してきています。

Webページを「ロハス リフォーム」 でGoogle検索してみると、検索結果のうち 日本語のページ 約 82,400 件であり、「ロハス 住まい」の検索結果のうち 日本語のページ 約 148,000 件で、「マンション ロハス」でも分譲物件の説明文に多く、それでも検索件数が141000件もあり、急速に関心度も高まっていることが分かりました。

■しかし、万事が良いこと尽くめではないようです。ロハスを最初に日本で広めた月刊誌「そとこと」の出版社と三井物産が組んで商標登録し、ビジネス展開もすることを宣言しています。「ロハス」と言う言葉の使用に特定の企業がたがをはめ、商標の権利問題とで争うような厄介な問題も起こりそうです。「そことこ」に、ロハスの旗振り役としての功績を認めるのに吝かではありません。だが、1企業グループによるロハスの独占では、そもそもの理念が泣こう。そうなれば世界的に「ロハス」でも、日本では新しい言葉が「ロハス的な」ライフスタイルの人たちによって、ビジネスに左右されない新たな理念のライフスタイルを表わす言葉として提起されるに違いない。

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住宅ジャーナリスト 岡田憲治 末吉正浩
プロフィール
沖縄県生まれ。日本大学法学部新聞学科卒業。重化学工業・食品・住宅など各産業専門誌に記者として勤務した後、85年(株)コスモジャーナル社を設立し、隔週刊『リフォーム&インテリア』を創刊。同年より同誌編集長となり、現在に至る。
主な著書に『リフォームで儲ける建設・不動産会社』『笑いの止まらないリフォーム会社の作り方』『住宅リフォーム・原価のからくり』『住宅リフォーム・良い業者・ダメな業者』(エール出版社)『インテリアリフォーム百科』(共著・インテリア産業協会)『住宅リフォーム実務マニュアル』(共著・産業調査会)など多数。
 住☆リフォーム・ねっと http://www.cosmoj.co.jp/

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