風力発電は、いうまでもなく風の力によって発電機を回して電気を起こすシステム。高原や海辺の岬などでプロペラ型の大きな風力発電装置を見たことのある人も多いだろう。
風は太陽と同様、地球上のどこにでもある資源で、効率的に使えば人類全体の電力需要を十分まかなえるといわれている。太陽と異なるのは、夜間でも発電が可能なことだ。砂漠や離島など燃料源の確保や送電コストの高い地域に独立電源として活用できるのも魅力だ。大型の発電機を設置するには大きなスペースが必要のため、まだまだ公共事業体を中心に取り入れられることが多いが、最近では家庭への普及を狙った小規模の小型風力発電機も続々と開発され、実用化も進んでいる。
小型風力発電機は、プロペラタイプや垂直回転軸タイプのジャイロミル型などがある。機種にもよるが、風力発電1基あたりで得られる発電量は、平均風速が5.5~6.5m/秒の場合で100w~200w程度と試算され、親子4人の家庭の1ヵ月の平均消費電力量の約1/3をまかなえるという。風速5.5~6.5m/秒は、気象庁のビューフォート風力階級によると小枝が絶えず動き(3.4~5.5m/秒)、砂埃が立つ(5.5~8.0)という強さ。ちなみに風力階級の最高ランク8は風速17.2~20.8m/秒で、歩けないほどの強さだ。煙がたなびく程度の風速(1m/秒)から回転を開始できる機種もあり、風速が強くなると(ex:12.5m/秒以上)、自動的に減速する発電ブレーキがついていたり、強風時やメンテナンス時には手動でストップできる装備なども。設置場所は重量が軽いものであれば戸建て住宅のバルコニーなどにも設置できるが、重量があるものは鉄筋コンクリート造なら屋上やルーフバルコニー、戸建て住宅であれば庭などに設置する。市街地での使用に考慮して、風車の回転音を抑えるなどの工夫も施されている。機種によって価格は異なるが50万円前後からという手頃なものも。CO2を排出しないクリーンな発電ツールとして、今後注目していきたい。