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■設備と建材トレンド情報
     
レンジフード
―キッチンのオープン化に対応してデザイン性高まる―

住宅ライター
香川喜久江

《強風でに風量が安定したシロッコファン》

毎日食事を作るキッチンに、煮炊きするときに出る排気ガスや油煙などを屋外に排出する換気扇が必要不可欠であることはご存じですね。かつては、コンロ周辺の壁に取り付けたプロペラタイプのファン、いわゆる「ひも引き換気扇」が一般的でした。安価で取り付けも簡単ですが、外の風が強いと風量がダウンしたり、音が大きくなるなどのマイナス面がありました。

このあとに登場したのがレンジフードです。レンジフードとは、ガスコンロなどの上に覆いかぶさるように設置した換気装置のこと。ファンの手前にフィルターがあるため、油汚れが付きにくいのが単なるプロペラ型の換気扇と違うところ。風量の調節ができ、照明もセットされているため、コンロの部分を明るくすることができます。

住宅の高断熱・高気密化が進んだ今日、多く採用されているのが、遠心力で換気するシロッコファンを使ったレンジフード。多数の羽根が付いた円筒状のファンで、屋外の強風に影響されず、ダクトでつなげた場合でも風量が安定しているのが特徴です。

《加熱機器との連動タイプも》

ライフスタイルの変化に伴って、キッチンもこれまでの独立型からオープンスタイルに移行しつつあります。リビング・ダイニングと同一空間にキッチンを配置するため、それに伴ってコンロ上部に取り付けるレンジフードもリビングに設置することになります。このため、機能一辺倒だったレンジフードには、リビングでのくつろぎの雰囲気を壊さない音の静けさやデザイン的な要素も重視されるようになっています。また、リビングやダイニングの空間に臭いや油煙が漏れないよう、より高い捕集力が求められます。

これに応えたのが、キッチン側とリビング側の両サイドに吸い込み口を設けたダブル吸い込みタイプ。リビング側への油煙や臭いの漏れを防げます。ファンの羽根部分に独自のプレス加工技術を施して翼の面積を広げたシロッコファンは、高捕集・低騒音を実現しています。また、上昇気流が弱いIHクッキングヒーターの場合は、下端部分から弱い風を噴出して弱い上昇気流を上方へ誘導させるなどの方法がとられています。

いずれもデザインはさまざまに工夫されています。使用時はフード部分が飛び出し、使用しないときは引き込めるもの、あるいはスリムなフォルムにしたもの、ステンレスの質感が美しいものなどさまざま。さらには、IHやガスコンロなど加熱機器のON/OFFと連動して、自動的にレンジフードが運転・停止するものも。調理中は必ず換気を続けるため、ファンのつけ忘れや消し忘れを防げます。

《掃除しやすい工夫にも注目》

ところで、キッチンにおける面倒な家事の一つがレンジフードの掃除。その多くがこびりついた油汚れです。そんな手間が少しでも省けるように工夫されたレンジフードも登場しています。ファン(羽根)の部分を油汚れが水玉状にはじく仕上げにして、ファンに付着した油脂分を回転による遠心力で分離、オイルトレーに溜まるようにしたものも。溜まった廃油はトレー前面の小窓から確認でき、タイミングを見てトレーをはずして洗えます。
また、汚れが付きやすいレンジフードの内側は、できるだけ凹凸をなくし、雑巾でサッと拭くだけで汚れが落とせる素材を採用したり、手の届きやすく低めに設置して掃除のしやすさに配慮したものなども。レンジフードを選ぶときは、使いやすさはもちろんですが掃除のしやすさ、デザイン性などを十分検討したいものです。

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香川喜久江/かがわ きくえ
プロフィール

住宅ライター 住宅展示場の企画運営を経て、ライターに。幅広いテーマで全国各地を飛び回る。

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