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■設備と建材のトレンド情報
     
<エコガラス>
 二酸化炭素(CO2)の排出削減に貢献する「エコガラス」

住宅ライター
香川喜久江

●高い断熱、遮音効果をもつ複層ガラス

複層ガラスとは一般的に、サッシに2枚以上の板ガラスを一定の間隔で組み合わせ、周囲を金属フレームや接着剤などで密封して、ガラスの間に乾燥した空気を密閉したもの。

かつて住宅に使われていたフロート板ガラス(単板ガラス)を一般ガラスと呼ぶのに対して、高機能ガラスと呼ばれています。挟み込んだ空気によって断熱性が高められ、単板ガラスと比べて約2倍の断熱性を発揮するといわれています。

空気層を厚くするほど(12mmまで)断熱性は高まり、遮音性にも優れて結露しにくいのもメリット。ガラスの間にアルゴンガスを注入したり、真空にしてより断熱性を高めたタイプもあります。一口に複層ガラスといっても各社ごとに商品名が異なり、性能もさまざま。また、ガラスを3重にしたものもありますが、サッシが重くなったり、価格が高くなるといった難点もあるので用途に合わせて選びたいものです。


●普及をめざして商品名を「エコガラス」に統一

最近、よく耳にするのが「エコガラス」という言葉。これはさまざまな種類がある複層ガラスのうち、Loe-Eガラスを指したものです。Low-Eとは、Low Emissivity Glassの略で低放射ガラスという意味。ガラスの内側に特殊な金属膜をコーティングして、この金属膜が紫外線、赤外線をカットして熱効率をアップし、夏場の遮熱効果、冬場の断熱効果を高める働きをします。

Loe-Eガラスは1980年代後半から製造されているものの、メーカー各社が自社製品に独自の名前をつける一方、「Low-E複層ガラス」という総称が使われてきました。ところが住宅用窓ガラスの半数程度はLow-Eガラスといわれる欧米に比べて、日本での普及率は圧倒的に少ないのが現実です。そこで、旭硝子、日本板硝子、セントラル硝子の大手ガラスメーカー3社が設立した日本板硝子協会では、名称がなじみにくいのが普及しない原因として、昨年会員各社の商品名を「エコガラス」と統一。共通の呼称を使い、ロゴマークも共通(別添)でつくって販売促進活動を行うことになりました。

●すべての窓を「エコガラス」にするとブナが25本?

「エコガラス」というネーミングは、断熱性の高いこのガラスを採用することで冷暖房費の削減を図ることができ、その結果CO2の排出が削減されるところから。

同協会の試算によると、1軒の住宅がすべての窓をエコガラスにすると、ブナの木25本を植樹したのと同じCO2削減効果が期待できるそうです。当然、冷暖房費も削減できます。東京都内の戸建て住宅1軒当たり、すべての窓を単板ガラスからエコガラスに変えることで年間約5万1000円の冷暖房費が節約でき、都内の集合住宅1戸当たりでは年間約1万7000円の節約になるそうです。もし、日本中の住宅がすべてエコガラスに替えてしまった場合、家庭から排出されるCO2の10%にあたる1万7000トンが削減でき、これは京都議定書で義務づけられた削減量の23%に相当するそうです。

ただし、エコガラスの価格はかなり高めで、1平方メートル当たり約2万5000円。これは一般の複層ガラスの約3倍、単板ガラスの約5倍になるそうです。たとえば新築の一戸建てのすべての窓にエコガラスを採用すると、一般の複層ガラスよりも30万円程度、余計に費用がかかる計算です。

エコガラスを採用することで、快適さを犠牲にすることなくCO2の削減が可能とあって、関係官庁では現在「既存住宅の省エネ改修促進税制」の創設が提案されています。

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香川喜久江/かがわ きくえ
プロフィール

住宅ライター 住宅展示場の企画運営を経て、ライターに。幅広いテーマで全国各地を飛び回る。

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