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■設備と建材のトレンド情報
 
<IHクッキングヒーター>
 横並びの3つ口IHが新登場

住宅ライター
香川喜久江

●三角スタイルのコンロは機能性重視?

キッチンのコンロというと手前に2つ並び、三角形の頂点となる位置に小さなコンロがあるのが一般的でした。おしゃれなシステムキッチンが登場しても、IHクッキングヒーターが登場しても同じスタイルが長く踏襲されていました。その理由としては広いスペースを確保しにくいキッチンを効率よく使うため、あるいは以前のコンロ台にピッタリ収めるためなどといわれています。

調理するときは手前の2つで煮物やフライパンを使い、三角形の頂点にあるコンロはやかんでお湯を沸かしたり、煮物など弱火でコトコト長時間火にかける必要のある調理などに便利に使われていました。その点で機能性重視のスタイルとも言えましょう。でも、急いでいるときなど奥のコンロにうっかり手を伸ばし、手前の火に触れて熱い!思いをすることもあるなど、あわて者には使いづらい部分があるのも事実です。

●新発想の横並びIHで新しい調理スタイルを提案

キッチンのコンロ部分をあらためて見直し、見慣れた三角形のコンロに替えてIHクッキングヒーターを横一列に並べた新発想のキッチンが登場しました。2008年9月に発売される松下電工のパナソニックキッチン「リビングステーション」です。IHのネーミングは「トリプルワイドIHクッキングヒーター」。IHを横に並べているので2人並んでの調理もしやすくなっています。共働きが定着し、働く女性の家事時間が減少しているのを見越した新しい提案といえましょう。横並びなので手前に約16cmの空きができ、ここにお皿を置いて下ごしらえや盛りつけのスペースとして活用できるのもメリット。16cmの空きがあればフライパンの柄もカウンターから飛び出しません。

ただ、横に3つのIHを並べたコンロ台は幅896mm、約90cmあります。奥行は排気口を含めて65cmと既存のサイズと同じで手前に16cmのゆとりのスペースが生まれます。でも、リフォームなどで考慮すべきは広くなった幅。通常のコンロ台は幅60cm、ワイドタイプでも75cmなので既存のコンロ台よりも15〜20cmの幅が必要になります。「リビングステーション」の商品体系では、現在のところI型で最低でも2550mmの幅が必要です。わが家のキッチン(築23年のマンション、キッチン幅2400mm)で確認したところ、現在幅1mのシンクを多少小さくすれば入れ替えられるかな?というところ。ただ既存のキッチンに収めるよりも、2人で並んで調理できるこのキッチンは両脇を空けたアイランド型などにリフォームした場合に適していそう。オープンなキッチンなら、夫婦や子供、あるいは友人たちと賑やかに調理を楽しむことができそうです。


●レンジフードやシンクも掃除しやすく

IHクッキングヒーターはガラストップ仕様のため掃除がしやすいことはよく知られています。「トリプルワイドIH」は、カウンターとの段差がわずか1.9mm(CD約1枚ほど)とほぼフラットなので、濡れぶきんで軽く一気に拭けばカウンターも合わせてきれいになり、掃除もラクにすませられます。このほか「リビングステーション」では、これまでのキッチンではお掃除への不満が高く、手入れがラクにできるキッチンを求めるニーズを反映して、コンロ部分以外のレンジフードやシンクの掃除のしやすさも高めています。キッチンカウンターとの段差が小さく隙間がないシンクは、汚れが溜まりにくく日常の手入れは拭くだけでOK。レンジフードの整流板は、フラット設計のうえ有機親水塗装が施されているため、汚れが付着しても水拭きで汚れがきれいに落とせます。シロッコファン自体もラクに着脱でき、掃除がしやすくなっています。

横並びの3つ口ITクッキングヒーターの登場で、空間設計の自由度も高まり、キッチンシーンが変わってきそうな気配です。

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香川喜久江/かがわ きくえ
プロフィール

住宅ライター 住宅展示場の企画運営を経て、ライターに。幅広いテーマで全国各地を飛び回る。

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