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コレクションしてきた古い建具を
活かしたリフォーム
ハウジングアナリスト 松下寛光

世の中にコレクターと呼ばれる人がたくさんいて、対象となるものも多岐にわたり、なかにはこんなものまでがと思うものもあります。私も昔ジャズレコードを集めたことがありましたが、購入資金が続かずコレクターになる前にあきらめたことがありました。

ところで先日、築130年の蔵をゲストハウスにリフォームした建物を見学する機会がありました。太い柱、梁などは可能なかぎり再利用され、どっしりとした存在感のある純和風の仕上がりはみごとなもので、感心させられました。

ご主人の話によると、ここに使った木製建具はこのリフォームのために、コツコツとコレクションしてきたものを、再調整して設置したそうです。そういわれて子細にみてみると、職人の手仕事による造作のエネルギーが伝わってきます。先ほどから感じていた何ともいえないどっしり感は、もとが蔵だったからというだけでなく、古い建具が発している“気”も大きく影響していたのです。

古い家具のコレクターはたくさんいますが、古い建具のコレクターはそう多くはないでしょう。家具の場合は実用性もあるし、愛でたり、訪問者に自慢もできます。それに比べて、建具の場合、単に集めている段階は地味な行為です。お披露目するには今回のように建物に設置しなければなりません。

ですから、建具コレクターは最終的に建具に見合った建物を建築する必要があります。コレクションがどんどん増えていくと、建物もどんどん増やしていく。ものすごくお金のかかる道楽です。まぁー、これは半分冗談にしても、これまで建具はコレクションの対象として軽くあしらわれてきた嫌いがあります。これからは大いに大切にして再利用するべきではないかと、思ったわけです。

気に入った建具を再利用したリフォーム、みなさんもいちど考えてみてはいかがでしょう。

古い建具から、職人の手仕事のエネルギーが伝わってきます。

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松下寛光/まつした ひろみつ
プロフィール
住宅アナリスト 1948年札幌生まれ。住宅産業新聞編集長を経て1993年独立、住宅から森林、環境問題まで幅広いジャンルで評論活動を展開している。プロデュース会社(有)インパルス代表取締役。
インパルス・ハウジング・ネット http://www.impulse.co.jp

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