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古材が静かなブーム、着目したい産業廃棄物からも取れる古材 ハウジングアナリスト 松下寛光

古材がいま静かなブームになっています。新築やリフォームにあたって、かつて古民家などを支えていた柱や梁を再利用したいという人が増えているのです。そうした古材ファン向けに古材を扱う材木店やネットワークも数多く出現しています。

古材には人を引きつける魅力があります。人によって表現は異なりますが「黒光りする太い梁や柱から強い木の生命力を感じる」「手斧(ちょうな)で削った表面をなぞると、先人の仕事ぶりが伝わってきて、ぞくぞくする」と、いいます。また、古材を活用することで大木を切らなくてすむことになり森林保護にも繋がるといった、リサイクル面から評価する人もいます。


人気のある古材は築100年くらい経った古民家や蔵から取り出した太い材が中心です。エクステリア向けとしては枕木も人気が高いようです。しかしながら、これらの材は新たに生産するわけではないため、量が限られており年々価格が高騰しているともいいます。この先、骨董品的な扱いになってしまうかもしれません。

先進諸国に比べ日本の住宅寿命は短く、築30年程度で建て替えられています。そこで考えるのですが、こうした住宅から排出される材は再利用できないのだろうか、ということです。


解体業者の人に聞いたところ、いまは分別解体が行われているため、木材は選り分けられて処理施設に運ばれて行くといいます。それらの木材はチップにして樹脂と混ぜ合わせた新建材になったり、紙のパルプ材としてリサイクルされていますが、多くは焼却処分されるようです。

「ものによっては、古材として住宅向けに再利用できるでしょう。外材は難しいが国産材のスギ、ヒノキは使えます。乾燥しているし、ヒノキなんかは30年位してから強度が増すのでちょうどいい」というのです。


問題は、再利用するとなると重機による解体ではなく、手解体する必要がある点です。当然解体費用が高くなるため誰からも歓迎されないのが現状です。

「もったいない」話しです。骨董的な古材だけでなく、もっと身近な産業廃棄物からも古材が取れることを、住まいに携わる多くの人が認識していく時代になればいいのですが……。

築130年の蔵から取った古材の梁を再利用したリフォーム
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松下寛光/まつした ひろみつ
プロフィール
住宅アナリスト 1948年札幌生まれ。住宅産業新聞編集長を経て1993年独立、住宅から森林、環境問題まで幅広いジャンルで評論活動を展開している。プロデュース会社(有)インパルス代表取締役。
インパルス・ハウジング・ネット http://www.impulse.co.jp

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