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自分の目で見て、触って、選んだムク材で
リフォームできたら幸せだ
ハウジングアナリスト 松下寛光

●木の香りに癒される

数は少なくなっている気はしますが、どの町にも通り沿いに材木屋さんがあって、立て掛けてある木材から発する木の香りに癒された経験を持つ人は多いのではないでしょうか。

木材にはさまざまな化合物が含まれており、この成分が通りがかった人の鼻を刺激するわけです。木の香りがストレスを和らげリラックスさせてくれるのです。また、疲労回復や血圧を下げたり、脈拍の乱れを減少さる効果もあるそうです。

めっきり寒くなったこの季節、ヒノキの風呂で温まりたい。でも、都会人にとってそれはとてつもない贅沢になってしまいました。

●素人にも売ってくれる木材店

ところで、時折見かける材木屋さんに一般の人が入っていくことはありません。香りを嗅がしてもらうだけです。それは、材木屋さんが大工さんや工務店などいわゆるプロを対象とした商売で、一般の素人を相手にしていないからです。

つまり一般の人にとって材木屋さんは敷居の高い存在なのです。こうしたなか、もっと町内の人に親しんでもらえる存在になろうと、立ち上がった材木屋さんがあります。

その材木屋さんは、たとえ角材一本でも板材一枚でも売ることにしたのです。資材置き場に入ると角材一本一本に値段が表示されています。テーブルやカウンターにしたらさぞかし立派なものになるだろうと思われる、厚いムクの板材には樹種と値段が付けられています。

これなら、この金額を払えば誰にでも売ってもらえるということが分かります。

この材木屋さんは自然素材に関心を持つ人が増えているので、ムク材の品揃えを増やし、一般の人にも販路を広げることにしたのです。

そのことが口コミで広がり、リフォーム店、店舗オーナー、DIY愛好家が来るようになり、木材を自分の目で見、さわって感触を確かめ、気に入ったものを買っていく人が増えてきたといいます。

●木が好きでたまらない

「リフォーム店の人がお客さんを連れてきて、気に入ったムク材を選んでもらい、その木材を使って工事をするケースが出てきています。また、DIY愛好家のなかには月に一度は来て、半日は木材置き場をウロウロして木に触ってる人がいますね。木が好きでたまらないという人はたくさんいます」と、3代目の息子さんも嬉しそうです。

この材木屋さんは、一般の人にとっての敷居の高さを低くするために努力を惜しまず、イベントや木工教室の開催に力を入れていくそうです。

筆者もリフォーム店と仕事関係にある職人さんとともにヒノキを選び、風呂桶を造ってもらえるなら、贅沢な夢が叶うのではいか、と夢見るのでした。

資材置き場で端材や廃材を格安で販売。一般の人にとって敷居が高かった材木店のイメージも変わっていくかもしれません。

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松下寛光/まつした ひろみつ
プロフィール
住宅アナリスト 1948年札幌生まれ。住宅産業新聞編集長を経て1993年独立、住宅から森林、環境問題まで幅広いジャンルで評論活動を展開している。プロデュース会社(有)インパルス代表取締役。
インパルス・ハウジング・ネット http://www.impulse.co.jp

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