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ホームシアターで映画館と同じ迫力を再現したい
ハウジングアナリスト 松下寛光

●大画面と臨場感溢れる音響

今回はホームシアターの話です。わが家に“映画館”が欲しいと、密かに思っていた人は多いのではないだろうか。でも少し前まで、それを実現させるとなるととても贅沢なことで、一般家庭ではとても無理とあきらめざるを得ないのが現実でした。

映画館でみる映画の魅力は、何といっても大画面と迫力のある音響です。体に迫ってくる重低音、いろいろな方向から聞こえてくる音の臨場感はたまりません。この魅力をわが家でも再現したいというのがホームシアターに憧れる原点です。

ここにきて、その憧れが身近なものになってきました。まず、映画がDVDなどデジタルで数多く提供されるようになったこと、大型の液晶、プラズマディスプレイが安価になり、一般家庭でも手が届くようになったこと、映画館並みの音を再現できる音響機器が登場したこと、などがあげられます。

これらを揃えてリビングルームに設置するだけでホームシアターになってしまいます。が、快適に楽しむとなるともうひと工夫しなければなりません。

それは部屋のつくりです。心おきなくボリュームをあげて音響を楽しむには、部屋の防音・遮音対策が必要になるからです。防音・遮音対策を施さないで大音量を出すと、家族や隣人から苦情がきます。かといって、ボリュームを絞ったのでは迫力は半減どころか、欲求不満になってしまいます。

●重要な防音・遮音対策

そこで、部屋の改装ということになるわけですが、残念ながら音響と防音・遮音対策に明るい工務店、リフォーム店はまだまだ少ないようです。

適切な指示を出すために留意点をあげておきましょう。まず、基本は部屋全体の気密性をしっかり確保し、弱点となる窓は気密性の高いサッシを二重にするのが理想的です。

ペアガラスはガラス間のすき間が狭いため思ったほど防音・遮音効果は高くありません。

ドアについても遮音タイプのドアを用い、できれば内側にもう一枚木製ドアを設置すると効果的です。この場合、日常生活の使い勝手も考えておきましょう。

床には遮音マットを挟み、壁・天井にも遮音シートをすき間なく下地に貼ります。

さらに細かい点ですが、換気扇には消音装置を取り付け、コンセントボックスの気密性を高めましょう。ちょっとしたすき間からも音が漏れてしまいます。一ヵ所でも弱点があると、その部分の性能で部屋全体の遮音性能が決まってしまうので気を許すわけにいきません。

これで、ある程度満足できるシアタールームになります。次に取り組むべきは部屋と音響機器とのバランスをとる調音です。音は響きすぎても耳障りだし、響きが足りないと沈んでしまい迫力が出ません。

調音は音を吸収する家具、カーテンなどの設置の有無、各種出回っている吸音製品の活用などで好みの音になるまで調整します。このレベルにまで達すると、その先は奥が深く、あなたも立派な音響マニアといっていいでしょう。

憧れのホームシアターが現実のものとなってきた
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松下寛光/まつした ひろみつ
プロフィール
住宅アナリスト 1948年札幌生まれ。住宅産業新聞編集長を経て1993年独立、住宅から森林、環境問題まで幅広いジャンルで評論活動を展開している。プロデュース会社(有)インパルス代表取締役。
インパルス・ハウジング・ネット http://www.impulse.co.jp

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