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コンクリートジャングルを
  緑のジャングルに変える壁面緑化
ハウジングアナリスト 松下寛光

●季節にあわせて変化する街の風景

都市に緑を増やそうということで、ビルの屋上緑化や壁面緑化の動きが活発になっています。もともと、建物を緑で覆うというのはいまに始まったことではなく「♪蔦の絡まるチャペルで…♪」と歌ったことがある人なら、昔からこうした建物があったことは知っています。

新緑に包まれた建物はどことなく清々しさが漂ってきます。また、秋になり葉が色づくと建物の表情が変わり情緒があります。都会のビルが緑化されると、季節にあわせて変化する街の風景が楽しめます。

ですが、いま活発化している都市緑化の狙いは、緑の変化を楽しむというよりは、コンクリートジャングルから発せられる放熱を抑制し“灼熱地獄”から街を解放することです。その効果は大きく、葉っぱが真夏の直射日光を遮り壁面温度を約10℃も下がるという報告書が出されています。

筆者も「♪蔦の絡まる…♪」世代なので、壁面緑化にはかねてから興味を持ち続けていました。ある時、散歩途中みごとに蔦で覆われた小さな喫茶店を発見しました。

2階建ての自宅と店舗を併用した住宅です。個人住宅でもここまでできるんだと感心したものです。どこにでも見られる、これといった特徴のない街路だけに、ことのほか蔦の緑が貴重なものに映りました。

いつかわが家にも蔦を植えたいと憧れつつ、いまでも散歩コースのひとつとして時々訪れます。

●壁面・屋上の緑化は新しい市場

ところで、もし自宅の壁面を緑化したいと思いたったら、どこに頼めばいいのだろうか。植木屋さんか園芸店か、建物との関連もあるのでリフォーム店か工務店の方がいいのだろうか、でもちょっと筋違いという気もします。

Webで検索してみると、壁面緑化の効用などをアピールする情報は多いが、蔦をはじめとしたつる植物の特徴なり育て方の情報は意外と少ないようです。

さらに、建物のとの関連、壁一面にムラなく葉を配置するには何が求められ、何年くらいかかるのか、といったハウツー情報はさらに少ない。

結局のところ、つる植物を含めたガーデニングの知識と建物のメンテナンスに関する知識をあわせ持った専門家がいればそれに越したことはないということになるのでしょう。

リフォーム店、工務店にそうした専門家がいれば、壁面・屋上緑化市場を開拓していけると思うのだが、どうでしょう。


都市が緑に包まれ、あの熱帯夜から解放される市場ですから、需要は多いはずです。

灰色の街に蔦の緑が潤いをもたらしている

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松下寛光/まつした ひろみつ
プロフィール
住宅アナリスト 1948年札幌生まれ。住宅産業新聞編集長を経て1993年独立、住宅から森林、環境問題まで幅広いジャンルで評論活動を展開している。プロデュース会社(有)インパルス代表取締役。
インパルス・ハウジング・ネット http://www.impulse.co.jp

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