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葛西紀巳子のくらし色いろ第22回
木質系のインテリアとその色
アメニティ&カラープランナー
葛西紀巳子

こんな報告があります。静岡大学による実験です。コンクリートと金属と木材のそれぞれのゲージにねずみを飼育し、その様子を観察したところ、生存率がもっとも高かったのが、木材のゲージで約88%。それに対して金属製のゲージは約42%。コンクリートでは、約7%のねずみしか生存しなかったというのです。

冷たさを伴うコンクリート素材に対して、木質素材は温かみがあるので生きる上での適切な生活環境を維持できるのですが、コンクリート製のゲージで飼育したねずみは、落ち着きがなく、子育てにも関心がないとのこと。木質素材には、そうした優れた効果があるという報告でした。

びっくりですよね。もしそれが、そのまま私たちの生活に当てはめられるとしたら、どうでしょう。住空間には、やはり木質系が相応しいということでしょうか。

そこで今回は、そうした木の色についてお話することにいたしましょう。

ご存知の通り、木の色もいろいろ。それを室内に使うと、木の色の印象がそのままインテリアイメージをつくっていきます。

たとえば、重厚感のあるダークブラウンをフローリングに使った場合は、クラシック調の家具が似合いますし、明るい黄みの色調だと、カジュアルで自然な印象になります。また、チェリーなどの赤みのある床は、女性的で優しい印象となり、黒に近い、よりダークなものは、白や無機質なものとコントラストをつけると、現代的なモダンな印象になります。

また、その場合、床と家具の色も合わせたいもの。木の色を全部同じにすれば、部屋全体がすっきりとまとまりますが、実際には、まったく同じというのはなかなか難しいものです。その場合は、家具の色よりも床の色をやや濃いめにすると安定感がでてきます。

また、色の濃淡だけでなく、それぞれの色調にも配慮することが必要です。木の色は樹種によって微妙に色が違うので、同じ色で塗装した場合でも、樹木本来の色がほんのり表面に現れて、やや赤み、黄色みと、発色も異なるからです。そうした赤み、黄色みなどの色調を合わせるようにインテリア素材をまとめていくと、空間に奥行きが感じられるはずです。参考になさってください。


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住宅ジャーナリスト 岡田憲治 葛西紀巳子/かさい きみこ
プロフィール
()色彩環境計画室代表/アメニティ&カラープランナー。心理学専攻後インテリアデザイン、色彩、照明を学ぶ。嶋佐知子氏に師事しインテリアデザインを、ジェリィ・フォリー氏からはカラーデザイン学を学び,1993年独立。1994()色彩環境計画室を設立。住宅、病院、施設、ホテルなどの「快適な環境づくり(内外装)」を心理的+生理的+機能的+美的な視点から理論的、総合的に色彩設計していく。他方、専門家や学校教育における「まちの環境色彩教育」の必要性を提唱・実践中。

ホームページ http://www.sikisai.co.jp

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