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葛西紀巳子のくらし色いろ第6回
水でリラックス
アメニティ&カラープランナー
葛西紀巳子

 まだまだ、暑い日が続きますね。そこで今回は、水のおはなし。

みなさんは、「アクアセラピー」をご存知ですか?ホテルや病院、オフィスなどのロビーに大きな水槽を置き、熱帯魚を眺めることでストレスを和らげようとするものです。以前は、あちこちでよく見ましたが、最近では、あまり目にすることが少なくなってしまいました。

現代人の飽きっぽさでしょうか。結局のところ、ブームの1つに終わってしまったようです。

けれど、水が人の心に快適性を与えることは事実です。

アメリカの病院では、ロビーに水槽を置くだけでなく、海や川や湖などの水をモチーフにした絵画やステンドグラスを、壁面や天井いっぱいに掲げているところもあります。患者の緊張を和らげる効果があるからです。

特に、X線室やCTスキャンなどの、いかつい器具がたくさん並ぶ検査室、それに歯科医などの金属音が響く治療室などは、もうそれだけで恐怖感をあおってしまいます。患者がストレスを感じると筋肉は縮み、脈拍も上がってしまうので、診察にも支障をきたすことになりかねません。そのため、患者の気を紛らわすことが必要だと、病院に絵を描くことが始まったのです。

もちろん絵画にもさまざまなジャンルがあります。その中で、心身ともに最もリラックス効果をうながすのが、水をモチーフにしたものだと報告されています。

実際に、そうした絵を病院にかけていた患者は自己治癒力が高まり、薬の投与量も軽減されたという例もあるそうです。それほどまで、水が人に心地よいのは、人間と植物、地球、そのどれもが70〜80%の水分を含んでいるからかもしれません。いずれも水(哺乳類は羊水)によって育まれ、生まれてきます。そうした遺伝子レベルでの共通性が、切っても切れない水との関係をつくるのではないでしょうか。

特に日本人は「親水性を大切にし、これまでも生活に水を取り入れることに長けた国民性です。そんな感性を、生活にも取り入れていきたいですね。

ストレスには水でリラックス。イライラは水でリフレッシュ。いかがですか?

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住宅ジャーナリスト 岡田憲治 葛西紀巳子/かさい きみこ
プロフィール
()色彩環境計画室代表/アメニティ&カラープランナー。心理学専攻後インテリアデザイン、色彩、照明を学ぶ。嶋佐知子氏に師事しインテリアデザインを、ジェリィ・フォリー氏からはカラーデザイン学を学び,1993年独立。1994()色彩環境計画室を設立。住宅、病院、施設、ホテルなどの「快適な環境づくり(内外装)」を心理的+生理的+機能的+美的な視点から理論的、総合的に色彩設計していく。他方、専門家や学校教育における「まちの環境色彩教育」の必要性を提唱・実践中。

ホームページ http://www.sikisai.co.jp

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