・左半身が完全麻痺でリハビリによっても回復の見込みはほとんどない、ということを考えてプランニングしてくれれば、あとはすべて任せる。
・介助用のベッドと外に出る段差解消機は、介護保険でレンタルするので不用。
・ 助成金が出るということなので、市のリハビリテーションと福祉サービス課の担当者と、市の指定するNPOの建築士のチェックがあるので、その折衝をしてほしい。
ということだった。以前、環境福祉コーディネーター養成コースの授業を3年間受け持ったことはあるのですが、実際に高齢身障者のリフォームを初めてする私は、高齢身障者のリフォームが、行政のいろいろな関係者とこのように関わって行われるというシステムと、助成金の金額が、身障者対象が100万円、介護保険対象が20万円までということを初めて知ったのです。
※環境福祉コーディネーターを教えた経験からのアドバイスをしながら、友人の家族と話し合い、一緒に住んでいる家族にも精神的・経済的な負担が少なくて住むプランを考え、リハビリテーションの担当者に見せた。
※リハビリテーションの担当者は、この制度ができてから資格を持った方なので、高齢身障者のリフォームに情熱を燃やす30代半ばの男の方でした。彼のチェックは下記に記す内容でした。
・段差解消のスロープは、ハートビル法で決められた1/9以上にすること。
・トイレ・洗面・脱衣室は4畳あるから、トイレの間仕切りをせずに使えば車椅子の回転も自由にでき、2連の高い扉と間仕切壁を作る施工費もかからない。また左半身が完全麻痺の患者が手すりを持って2歩以上歩かなくて済むので転倒の危険性がなくなる。
この内容をうけて家族の方は動揺しました。「役所の方がそう言われるならばそうしてくだ
さい。助成金が出ないとか、問題がこじれてお爺ちゃんが帰ってくるまでに改修の工事が終らなかったら困る。工事許可が出るまで3ヶ月もかかった人もいるそうなので」と言われた。
それを受けて私は、段差解消のスロープは1箇所は1/9にしてもさして他の人の邪魔にはならないが、玄関の廊下への出入り口は健常者の動線幅が40センチ程度になって通りにくくなってしまい、スロープにつまずいて転ぶ危険性もある。またトイレの間仕切りに関しては、施工費がかかろうと、トイレ・洗面・脱衣室あわせて4畳ある中で排泄をするのは、臭いの問題だけでなく、健常者にとっても、身障者にとっても精神的にも落ち着かずストレスになるはず。ましてプライドが高く、84歳になってもすべての事を自分の意志で決める方で、帰ってきたらなるべく介助を受けず自立できるように訓練する、と言っている人にとって、介助者に見られて排泄をするのはかなりの屈辱的なことだと思うので、私が担当者にその旨を話し了解を得ます。と説得し担当者にその旨を詳しく説明しました。