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実用には適さないだろうと思われる椅子が、部屋の片隅に何気なく置かれているのも風情だろうが、椅子のマニアならともかく、広い部屋に恵まれていないと、こんな贅沢は許されないかもしれない。
椅子マニアで知られた建築家、故・宮脇 檀は、一時は200脚ほどの椅子を所持されていたと言われるが、もちろん実用に適さない椅子などは無かったろうし、家には同じ椅子は二つと無かったとも言われる。
各部屋のあちこちに置かれた椅子が、住人の様々な目的動作を受け入れてくれる。こんな贅沢が出来たらいいなと羨ましいかぎりだ。
せめてミニチュア椅子で、そんな雰囲気作りと想像の世界を楽しみたいと思うのだが。
考えてみると、今や、椅子の無い住居など考えられないし、何種類かの椅子が自分の身体を支えてくれる。数十年前の住環境から見るなら、椅子の世界は、その善し悪しは別として、生活の形と有りようを大きく変貌させてくれたと言えようか。
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