●「ドラえもん」の野比邸の間取りを知っています?
TVで子どもたちに人気の「ドラえもん」の野比邸の間取りはどうなっているのか知っていますか。
木造2階建てで4LDK。1階は玄関を入ると左手に応接間、そして居間があり6畳の和室があって、ダイニング・キッチン、洗面所・浴室があります。2階は洋室と和室の2部屋、1つはのび太が使っている。いつもごろごろしているのび太、もちろん畳の部屋。
築年は昭和44年以前ということ。ですから40年以上前の家ということで、リフォームもしたいところ。そこでこの本――。『名作マンガ・傑作ドラマ考える【家と間取り】ウッドデッキから「んちゃ!」』(佐川旭著 アールズ出版 1300円+税)がおもしろい。
「ドラえもん」から「サザエさん」「クレヨンしんちゃん」「となりのトトロ」「こちら葛飾区亀有講演前派出所」といったマンガから夏目漱石の「吾輩は猫である」など文学作品、さらにTVドラマに登場する家の間取りを紹介。へェ〜、こんな家なのと間取りを眺めるのも楽しい。
しかし間取り紹介だけに終わっていないのがこの本のいいところで、大胆にもリフォームしてしまう。というのも著者の佐川旭氏は建築家なのだ。一級建築士で佐川建築研究所代表。『一戸建てはこうしてつくりなさい』『世代を超えた住まいづくり』などの著書がある。
●野比邸をLDKをつなげて家族の気配を感じる空間にリフォーム
では、ドラえもんが住む野比邸、どんなリフォームとなるのだろうか。
佐川氏は「リフォームしづらい家」と書きます。というのも中央にある階段が問題なのですが、そこは建築家、階段を積極的に活用。キッチン、ダイニング、リビングをつなげて家族の気配を感じる空間にしてしまう。応接間は取り払い、畳の部屋にする。2階には、ガーデニングができる大きなベランダを作って、ビオトープを楽しんでみたらどうかと提案する。
こんな調子であのマンガ、このマンガの主人公が住む家を紹介してリフォームするのだから、読んで楽しく、参考になる。
●『家庭が崩壊しない間取り』(マガジンハウス)も
佐川氏は最近もう1冊、間取りに関する本を出している。『家庭が崩壊しない間取り』(マガジンハウス発行 1500円+税)です。
『家族間のコミュニケーションが壊れ始めています。コミュニケーションが壊れ始めている原因の一つに、近年の住まいのつくり方、間取りの問題があるのです。』と語り、どうしてコミュニケーションが壊れるか、事例を引きながらその間取りを分析。
さらに、脳を磨く間取りはどんなものなのか、ライフスタイル別に間取りを紹介と、「人生は間取りで決まる!」という著者が「後悔しないための間取り学」を披露する。この本もリフォームする際に参考にしてみてはいかがだろう。
(住宅ジャーナリスト 岡田憲治 2009.6.21)