| ―― |
小林さんが提唱するエコリフォームというのはどういったものですか。
|
| ○小林 |
基本は身体に優しい素材を使った健康リフォームです。例えば、断熱材は従来のグラスウールではなく自然素材を取り入れています。フローリングも無垢材を使うようにしています。できれば住宅だけでなく、衣・食を含めたトータルでエコスタイルを提案していきたいと考えています。
というのは、私が最初に勤めた住宅会社が自然素材にこだわった会社で、社長がエコロジーに対する独自の考えを持った方でした。当時、私はマクドナルドが大好きで、100円マックを一度に10個も買って食べるものだから、社長から「そうした食生活は身体に良くないから止めなさい」と言われて、でも、お腹がすくとやっぱり食べちゃうわけです。そしたらある日、ハンバーガーを食べた後にじんましんが出まして、「コップの中に蓄積された悪い物がコップから溢れ出ると、身体の症状に出るんだよ」という社長の言葉は本当だったと身をもって感じまた。それ以来、衣食住に対する視点ががらりと変わりました。
|
| ―― |
エコリフォームに対するお客様の反応はいかがですか。
|
| ○小林 |
お客様には、最初になぜ当社が自然素材を使った健康リフォームを勧めるのかをまず説明して、ご理解を頂くようにしています。予算が少ないという方には、一度に全部ではなく、今回は壁紙だけというように、何回かに分けてリフォームを提案しています。
|
| ―― |
自然素材の調達はどうしていますか。
|
| ○小林 |
以前に勤めていた住宅会社でお付き合いのあった業者さんや、インターネットからの情報収集も欠かさないようにしています。新しく扱う素材はすべて、まず自分が使ってみて、納得したものだけをご提案するようにしています。
|
| ―― |
自然素材にも色々な種類が出ています。何が本当に健康に良いのか、まだ分からないものがありますが、実際使ってみて失敗したことはありますか。
|
| ○小林 |
お客様によく聞かれるのは、無垢材のフローリングについてです。無垢材というのは季節によって膨らんだり縮んだりしますので、目地が開いたりすることがあるのです。ですから、こういう場合は目地が開くことがありますと最初にお断りをし、了解を頂いてから工事を始めます。そうでないとクレームになって、「やっぱり自然素材はね」ということになってしまいますから。
|
| ―― |
自然素材は特質をよく知った上で扱わなければいけないということですね。職人さんの経験や技術も必要ですね。
|
| ○小林
|
とくに杉材などは乾燥、収縮が早いので、目地が開いたり閉じたりというのが多いのですが、そうした特質を知らないと、工事後にお客様から苦情が来たり、工務店さんからもクレームが来ることがあります。ですから私自身、職人さんにきちんと説明できるように勉強が欠かせません。
|
| ―― |
職人さんも知らないことが増えている?
|
| ○小林 |
やはり、自然素材を扱いなれた職人さんが少なくなっているというのはありますね。例えば、当社では断熱材を従来のグラスウールではなくセルローズファイバーやウールを使っていますが、施工の収まりなど、まだ経験が十分でない部分があることも確かです。
床を無垢材でリフォームする際も、表面を既存の床面と平らにするために下地の高さを調整するわけです。その時に調整用として一般的に使われるのが合板です。合板は厚さが色々と揃っていて便利ですから。但し、合板というのは接着剤で貼り固めたものですから、何年かすると接着剤が抜け出して、空気中に化学物質が放散されます。表面が自然素材でもこれでは意味がありませんから、そうした建材を使わないで調整するとなると、やはり手間と経験、技術が必要になるわけです。
|