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リフォームかわら版
その7
リフォームでクオリティーアップ
暮らしを豊かにする演出あれこれ
ゲスト
星  武司 氏
スターホーム株式会社 代表取締役)


                 

美しいデザインは人を魅了する

―― スターホームさんは輸入住宅を中心に扱っていますね。


○星 ツーバイフォー工法の輸入住宅をやるようになって十数年になります。


―― 輸入住宅は最近、以前ほどの人気はなくなっていると聞きましが。


○星 というより、輸入住宅というカテゴリー自体が消滅しつつあることは確かです。輸入住宅の将来性については当社でも色々と検討を重ねたのですが、ツーバイフォー工法の構造体の強さやデザイン性といった輸入住宅ならではの良さは、やはりこれからも継承していこうということになりました。

とくにデザイン面では、日本の住宅の場合は間取りをまず決めて、そこから外観デザインを立ち上げていきますね。そうすると出来上がった時に何となくチグハグなところがでてくるわけです。私たちは、街並みの景観を創り上げるためには公共性を持ったデザインが必要だと考えています。スターホームという会社が提供する建物が増えることによって、住む人たちが誇りに思えるようなひとつの街の文化が出来ればなと、そのような街づくりを目指しています。


―― 他にも力を入れていることはありますか。


○星 「素材」です。珪藻土を標準仕様でお勧めしています。それと、「快適さ」と「性能」ということで、通気、断熱、遮音という基本性能の向上にもしっかり取り組んでいます。
 あとはもう一つは「適正コスト」です。そのために明瞭な見積もり明細をお出しして、お客様に判断して頂いています。「強度」「デザイン」「素材」「性能」「コスト」、この5つをバランス良く取らなければと思っています。


―― 適正コストというのはどうやって出すのですか。


○星 第一に、工賃は落としません。これをいじくり過ぎると職人さんたちのモチベーションや技術が落ちてしまいますから。そうなるとやはり、部材ですね。
要は決算期の在庫処分品を活用したり、商社などは3年間眠っている在庫があると廃棄処分に回しますから、そういった情報をいち早くキャッチして、安く購入するわけです。会社の都合で処分しようかどうしようかという品物を、直接品質を目で確かめて買い付けてくるわけですから、決算期の在庫処分といっても、もちろん商品の品質は正規価格品と何ら変わりません。
私どもは、こうして仕入れてきた品物をお客様にも安く提供しようということでやっています。適正価格というのはそういうことです。我々が努力して叶えられることは、全国どこにでも飛んでいって安く仕入れて来る。それは企業としての努力だと思っています。



コンサバトリーで家にいながら非日常を楽しむ

――  外観デザインといえば、英国スタイルのコンサバトリーにも力を入れていますね。コンサバトリーは日本語では何と訳せばいいのですか。

○星 もともとの語源は温室ですが、今風に言うと「お洒落なテラスルーム」といったところでしょうか。もっと具体的に言うと、「光が注ぐティーコーナー」ですね。そのような非日常的な空間、くつろぎの場所を家庭の中につくりましょうということで皆さんに提案しています。

例えばプランを考える時に、皆さんが寛ぐ部屋はどこですかと聞いた時に、もちろんリビングとおっしゃる方もいると思いますが、ご夫婦がゆっくりとお茶を楽しんだり、読書をしたり、音楽を聴いたりする場所とか、そのような提案が日本の住宅には少な過ぎると思うのです。今、日本はとても豊かな国ですが、じゃあ、それが生活に反映されているかというと、ちょっと疑問ですね。

あともう一つは、デザインの一端としてコンサバトリーのような空間を提案させて頂いています。


―― 確かに、デザインも素敵ですね。


○星 私は住宅を提供する側として、私たち自身がもっと幅を持つことが大事だと思うのです。そうしないと、いつまで経っても建て売りのような当たり前のプランばかりが増えてしまって、特に葉山などは保養地や別荘地など素晴らしい環境がありますが、今、それをブツ切りにしてしまっているんですね。地域性と言うことを考えると、逗子や葉山でそれをやることはないと思うのです。

この地でお客様が求めているのは、リゾートとまでは行かなくても、海が見えて、非日常的な時間を過ごせることが重要なコンセプトになっていますし、この地域はそれを体現できる場所であるということを考えると、ゲストハウスやセカンドハウスとして、あるいは定年後少しゆとりのある場所で過ごしたいな言う方に、ぜひコンサバトリーのような非日常的な空間のご提案をさせて頂ければと思っています。


―― 従来のサンルームとコンサバトリーはどこが違うのですか。


○星 まずお断りしておきますが、コンサバトリーはゲストの方を迎えたり、ご家族で食事をする場所であって、絶対に物干し場ではありません。そこをまず理解してください(笑)。

大きな違いは構造です。窓のガラスはすべて強化ガラスでできたペアガラス(複層ガラス)です。ペアガラスの空気層には、断熱性を高め、結露を防ぐためのアルゴンガスが注入されています。さらにサングラスと同じLow−E(ローイー)加工をして、西日や紫外線をカットしています。

もう一つは、窓枠の部分が樹脂になっていることです。コンサバトリーは北米や北欧で進化した工法ですので、熱を逃がさない侵入させないというのが前提になっています。


―― コンサバトリーのような空間を希望されるお客様は増えていますか。


○星 数字的にはちょっと分かりませんが、「やっと見つけた、よかったー」と言ってくださるお客様が結構多いですね。当社が扱っているコンサバトリーは、価格が従来の国内メーカーのサンルームの3倍くらいはすると思うのですが、それをちゃんと認めて下さる。逆にお客様の方から名指しで、コンサバトリーじゃなきゃダメだという方の方が多いです。


―― それはどういったお客さまですか。


○星 海外生活が長かった方や、以前何かのご縁でコンサバトリーを体験されて「いつかは作りたかったのよね」という方々です。そして、皆さんコンサバトリーについてよく知っていますから、300万円しますと言っても、「えーっ」と云うことがありません。「あっ、そうでしょうね」と。コスト的なものも分かっていらして、これならそれ位はするでしょうねという感じです。
コンサバトリーも、ただのガラスルームだったら既存の国内品でもいいのですが、居住性能とデザイン性の両方を備えているものとなると、やはり今のところは欧米メーカー品ですね。気持ちが豊かになるというか、ちょっとお洒落で気取った雰囲気の中で過ごしたいという方々が多いです。


修繕から、暮らしを豊かにするリフォームへ

――  カタログを見ると、デザインも四角形や六角形など色んなタイプがありますね。


○星 色も基本的にはマホガニーやホワイトなどがありますが、ほとんどが白ですね。一番小さいタイプでだいたい3畳半位の広さです。四人掛けのテーブルを1個置いていっぱいぐらいですね。6畳位の広さのものもあります。建物に増築の形で取り付けるものもありますし、独立タイプもあります。


―― 注文設計もできますか。


○星 もちろん注文設計でやらせて戴いたこともあります。価格的には既成のものとそう変わりません。まわりの壁の解体や基礎と躯体まで含めて、だいたい300万円位からです。


―― リフォームでもコンサバトリーは可能ですか。その場合、注意点はありますか。


○星 もちろんリフォームでも大丈夫です。但し、既存の建物との取り合いの部分である程度技術がいります。特に雨仕舞いですね。そこをしっかり押さえないと、あとで雨漏りの原因になることがあります。

あと、デザインと言うことに関しても、むやみにただ取り付ければいいというものでもありません。住宅は自己表現の一端であって、その方の人生観、ライフスタイルなど生活全般を表現する手段でもあると思うのです。ですから、これはちょっと極端な例ですが、コンサバトリーにジャグジーを入れて、休日に家族一緒に楽しもうとか、そのような提案があってもいいかなと思っています。


―― リフォームで既存の建物とデザイン的に合わない場合はどうされるんですか。


○星 外観についての提案をさせていただきます。例えば極端に言えば、見える部分だけでもバランスよく手を加えるとかです。これはアメリカなどの住宅でもよくある方法で、正面や玄関など人目に付きやすい所だけでも見栄えをよくするとか。それは住み手の近隣に対する責任だと思います。


―― そうなると、庭や外構にもこだわりたくなりますね。
○星 おっしゃる通りです。リフォームには二通りあって、修繕というリフォームと、クオリティーアップのためのリフォームがあって、僕らは、もちろん修繕もやりますが、方向性としてはクオリティーアップを打ち出していきたいと考えています。


―― ガラス張りですが、夏場は暑くありませんか。


○星 それはもちろん夏場は暑いです。でも、既存のサンルームよりは暑くはありません。サンルームは建物の外部に屋根がついていると考えてください。ですから、多少中に雨が入っても雨水が抜けるようになっています。つまり、まったく外の空間という発想で、エクステリアです。
コンサバトリーは部屋の中がガラス張りという発想です。ただ、真夏は暑いですから、夏は窓を全開にし、部屋のドアは閉めて外的空間として使います。真冬は逆です。太陽の熱が土間を暖めてとても暖かいです。ですから、7〜9月は外部という発想で使って戴くことになります。言ってみれば、コンサバトリーは半分内部で半分外部といった感じですね。当然、話し声は外に漏れません。


―― 大事なことは、コンサバトリーのような非日常的な空間や時間を、私たちが生活の中で共有したいかどうかということですね。


○星 コンサバトリーは、大げさに言うと演出だと思うんですね。より美しく、快適にを目指していくと、こうした仕掛けというのは絶対必要になってくると思います。

僕自身、人生を培っていった時に、自分の価値観の中で好きなモノ、いいなと思うモノの中で生活していきたいし、そういう夢を絶対捨てたくないと思っているんです。人も家もそうですが、年を経て熟成されていくものってあるじゃないですか。そういう部分を大事にする人間になりたいというのがあって、身なりにしろ、住まいにしろ、自分の目指してきたこと、やってきたことを表現できれば、人生も楽しくなるんじゃないかと思います。


上質な時間、空間、素材からゆとりが生まれる

――  クオリティーアップということで、他にも提案されていることはありますか。


○星 コンサバトリーに通じるエクステリアですとか、コンサバトリーはダイニングルームの近くに取り付けることが多いので、ダイニングまわりに暖炉を置きませんかとか、そういう関連したご提案というのは当然させて頂いています。


―― リフォームで暖炉ですか?


○星 実際は電気暖炉ですね。それも立派な家具屋さんが作ったような暖炉でマントルピースなんですが、それが当社ではとても安く手に入ります。もちろん薪式の暖炉もやりますが、住宅街では薪を燃やせませんから。でも、電気暖炉でもすごく雰囲気が出ます。あとはジャグジーです。


―― 先程の話にもジャグジーが出てきましたね。


○星 僕は、これからの住まいというのは、水まわりやキッチン、お風呂など、家族皆が集まる場所というのはとても大事な場所で、絶対に気を遣ってあげるべき場所だと思うのです。例えば、ジャグジーを入れて一週間に一回くらいは家族で一緒にお風呂に入ろうよとか。ちょっとした贅沢でいいですから、演出としてそうしたものがあるだけで心が豊かになるんですね。単に物質的なものだけでなく、時間や空間、素材の美しさとか、そういう意味で「あぁ、いいな」と、ふと思えるようなものですね。

ただ、これを言うとガス代がどうのとか、水道代がどうのと言われるものですから、そこをやっぱり解決しないと(笑)。


―― リフォームの真髄は、生活を豊かにするリフォーム、クオリティーアップのためのリフォームというわけですね。


○星 当社は創業者である僕の父親が大工で、技術的なことには自信がありますし、それはとても大事なことですが、技術力プラスαの部分も凄く大事にしていきたいのです。当社の場合、それは素材であり、デザインであり、コストであり、そうした部分もしっかりやって総合力を高めていく。

提供する住宅も、まず住む方の生活ありきで、もちろんお客様からのご相談の8、9割は家が傷んできたから直して欲しいというものですが、それプラスこういうのはいかがですか、といった提案力が我々の真価だと思っています。

あと、よくあるのは、こういうのはどうでしょうかと提案すると、やりたいけれども金額が高くなるでしょうと。じゃあ、高くならないように私共が何とかコーディネイトしますからと、全国を飛び回って仕入れて来ちゃう。そうした提案力というのが我々の会社の柱でもありますしね。お客様が本当に納得されて、実践してみたら生活が楽しくなったと言われるような、その家に住んでいることを誇りに思って頂けるような、そのようなご提案、リフォームを目指していきたいと思っています。


―― ありがとうございました。




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