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リフォームコックさん > コックさんなるほどトーク&トーク > その8
リフォームかわら版
その8
内装材の選び方と
リフォームのポイント
ゲスト
佐藤 昭二 氏
有限会社ヴィクトリーホーム


                 

多機能化で選択の幅が広がる

―― 今回は内装のリフォームについてお伺いしたいと思います。ヴィクトリーホームさんでは内装工事の相談が多いそうですね。

○佐藤 はい。一般住宅の他に店舗関係の内装リフォームを多く手掛けています。例えば壁はクロス壁だけでなく、インテリア性を持たせたデザイン的な塗り壁ですね。ローラーで塗ってみたり、コテで模様をつけたりといった仕上げ方法があるのですが、それを結構得意にしています。美容室などですと、せっかく内装を直すのなら、椅子をもっと明るい色にしたいというご希望が多いので、椅子のレザーを張り替えて雰囲気をがらりと変えてしまうといったこともします。

―― 最近の内装材の特徴を教えて下さい。

○佐藤 調湿機能に優れた呼吸する素材ですね。呼吸する素材といえば珪藻土などの自然素材がよく知られていますが、人工的に作ったアクリル塗料やタイルにも呼吸するものがあります。他に、抗菌作用のあるものや、ホルムアルデヒドなどの有害物質を吸着したり、マイナスイオンを発生させる壁材などもあります。

―― 価格的には、やはり若干高くなりますか。

○佐藤 はい。ですから一番需要の多いのは、やはり価格的にも手軽なクロス壁ですね。

それと、以前は「白っぽかったらいい」とか、「こういう色味だったらいいよ」という方が多かったのですが、最近は色味だけでなく柄にもこだわる方が増えています。壁の腰高の部分にモールを入れてみたり、アクセントとして回り縁の色を変えてみたりといったことも多くなってきました。

―― 塗り壁はどうですか。

○佐藤 京壁はそう高くはありません。デザインに重きを置く方には、価格は2倍以上になりますが、珪藻土や、ジョリパット等のアクリル系素材などをお勧めしています。ただ、クロス壁は実際の見本を見て決められますが、塗り壁は実際に仕上がってみるとイメージが違ったりすることもあるので、一度に全部やってしまうよりは、最初は部分的に取り入れてみるのも良いと思います。

―― 京壁の素材は何ですか。

○佐藤 土と木の粉と珪藻土を混ぜ合わせています。中には金糸、銀糸が入ったものもあります。最近でこそ騒がれていますが、珪藻土というのは呼吸する壁材として、実は昔から使われてきた素材です。伝統的な京壁、塗り壁は珪藻土がメインに使われています。

珪藻壁はどちらかというと洋室に使うことが多いのですが、京壁は和室にも洋室にも使えます。京壁も珪藻壁も、下地が膨張したり縮んだりして動くことによって、表面が切れたりすることがあるので、下地をしっかり作っておくことが大切です。

―― 塗り壁というと色の種類が少ないように思いますが。

○佐藤 ホームセンターなどで市販されている珪藻土は3色か4色ぐらいですが、実際はもっとたくさん種類があります。アクリル系の塗料ですと、色を混ぜ合わせてオリジナルのマーブル模様を作ったりすることも出来ます。

―― 珪藻土はホームセンターなどでも市販されていますから、小さなスペースだったら自分でやってみようという方も増えているようですが、プロから見てどうですか。

○佐藤 それは良いと思いますよ。仕上がりがアクセントになったり、お施主さんの思い入れが出てきたりしますから、愛着が湧いてきますしね。ただ、仕上がりに関しては、そこはプロと素人の差は出てきます。


塗り壁でオリジナル空間を楽しむ

――  内装材も選択の幅が本当に広がりましたね。特に塗り壁はお客様のアイデアや職人さんの遊び心やセンスも加わって、どんどんイメージが広がっていきますね。

○佐藤 塗り壁は、コテやローラーの使い方でも仕上がりのイメージが違ってきます。
よくあるのはスタッコ仕上げですが、他にも、コテを横に引きずっていく「引き刷り」、コテの後ろ側で押さえていく「スパニッシュ仕上げ」、あとは、四角い長方形のコテでぎゅっと押さえていく方法や、先がギザギザしたコテの端を壁に当ててスーッと横に引っ張る「ウェーブ仕上げ」。横に引くだけでなく、ポイントポイントで円を描いてみたり、波形を作ったり、色々なデザインができます。同じ引き刷り仕上げでも、長く引きずったり、短く引きずったりすると、また違ったイメージになります。アクリル系でしたら、ローラーの種類を変えることで色々な柄を作ることが出来ます。縄目模様とかですね。

―― 一般のお宅でも、内装にこうした手法を使われる方は多いのですか。

○佐藤 まだそれほど多くはありませんが、和室やリビングに取り入れる方はいらっしゃいます。塗り壁は例えば同じ「引き刷り」でも、職人さんによって手が違うと仕上がりの雰囲気が違いますから、そのお宅だけのオリジナルデザインと言っていいと思います。

―― 店舗の仕上げを見て、自分の家でもやってみたいと言う方はいますか。

○佐藤 ええ、増えていますね。女性の方でしたら美容室などに行って、こういう仕上げ方もあると知って参考にされる方もいます。

―― それだけ、塗り壁に対するお客様の関心も高くなっているということですか。

○佐藤 そう思います。今までのクロス壁は綺麗なことは綺麗ですけれども、なかなかオリジナル的なものが少ない。クロスにも呼吸するクロスというのがありますが、それだけではちょっとつまらない。同じ呼吸する壁材だったら、塗り壁の方が自分なりにデザインを考えて頼めるからではないでしょうか。それと、昔からある素材で、なるべく自然素材を使いたいという意識が強くなっていることも関係していると思います。

―― 塗り壁は、ライティングの工夫で表情や部屋の雰囲気が随分変わりますね。

○佐藤 ダウンライトとスポットライトの光ではまたイメージが違いますし、あと、むき出しの蛍光菅で洒落たものがありますから、そういった光を当ててあげると、また雰囲気が違ってくると思います。
例えば同じリビングでも、家族が集まった時とお客様がいらした時とで、ライティングを工夫して雰囲気を変えてみたり、あるいは、リビングのコーナーにちょっとしたバーコーナーを設けて、そこだけ壁をオリジナルの塗り壁にしてスポットライトを当ててあげると、それだけで洒落たバー空間になります。塗り壁はこんな風に、自分だけのオリジナルの空間を楽しむことが出来ます。

―― 壁の質感が様々な表情を見せてくれるわけですね。

☆の数で安心安全性を確認

――  クロス壁は何年位で張り替えたらいいですか。汚れの目安などありますか。

○佐藤 だいたい、皆さん10年位で取り替えるようです。目安としては、汚れや黄ばみ、合わせ目の部分が目立ってきて、そこにホコリが溜まったり、湿気で糊が剥がれてきた時などです。あとは、壁の構造材によっても違いますが、壁材の板と板のつなぎ目が微妙に動くわけです。そうするとその部分にしわが寄ったり、コーナーが浮いてきたりします。

―― 内装材というと接着剤の有害性についてよく聞きますが、その辺はどうですか。

○佐藤 国からの指導も受けていますし、今では有害物質が入っている建材や塗料、接着剤というのは、殆ど販売されていないと言っていいと思います。建材を日常的に扱っている職人さんたちも、例えばホルムアルデヒドなど人体に悪い影響のある物質が出ていると、反応する人はすぐに症状が出てきますから直ぐ分かります。

建材にはホルムアルデヒド放散等級といって、F☆☆☆☆という印を付けることになっています。☆が多いほど安全性が高いのですが、今は殆どが☆4つです。この星の数で安心安全を確認して建材を選ぶといいと思います。それでも心配な方には、ホルムアルデヒド吸着分解という性能を持つ内装材もあります。内装材だけでなく、外装材の塗り替え用の塗料も化学製品ですから、以前は溶剤などに有害物質が含まれていましたが、今は全てF☆☆☆☆で基準がきちんと守られています。

但し、☆が4つというのは限りなくゼロに近いと言うことで、まったくゼロではありません。普通の健康体の方には害がありませんということです。ですから、F☆☆☆☆でも本当に敏感な方は症状が出ることがあります。

―― そういう場合は、使用する前にお客様に確認が必要ですね。

○佐藤 はい、最初に確認しています。一応、国の基準で定められている数値はクリアしていますけれども、本当に敏感な方がいらっしゃって、それでもダメな場合には、医療用のものをお勧めすることがあります。

―― それと、古い壁紙を剥がすと接着剤に含まれている有害物質が飛散するので、今ある壁紙の上から新しいクロスを貼るなり塗装した方がいいと聞きますが、どうですか。

○佐藤 それは止めた方がいいと思います。クロスが水を吸って糊が剥がれ、そこからヒビが入るからです。出来ればクロスは剥がした方がいいですね。壁紙があることによってホルムアルデヒドやシックハウスの原因物質が抑えられるという訳ではありませんから。詳しくはもっと調べてみなければ分かりませんが、施工上から言うと、剥がした方が長持ちはすると思います。

壁の解体には養生が必要な場合も

――  その他に、内装のリフォーム工事で気をつけることはありますか。

○佐藤 意外と知られていませんが、壁の中に耐火ボードが入っていますね。あの石膏ボードの表面に貼っている紙にも、以前はアスベストが使われていました。ですから、特に築20年を超えたお宅では、壁や天井を解体する時には必ず目張りをし、その部分の空気が逃げないようにきちんと養生をしてから解体します。解体に使った用具や廃材はきちんと袋に入れて処理をし、中で作業する人も防塵マスクを着け、作業服もホコリが付着しにくいものを着るようにしています。

―― 当然、その分の予算も見て見積もりを確認する必要があるということですね。

○佐藤 そういうことです。それと、よくこうしたリフォームでお客様とトラブルになるのは、最初の見積もり金額と、実際に請求された金額がかなり違ったということです。そうなると、言った、言わないの話になってしまいますから、そのような事がないように1つ1つきちんと見積もり金額を押さえながら工事を進めることが大切です。

特に見えない部分などが絡んでくる工事、例えばお風呂場ですとか台所などの水回り関係など、こういう部分は解体してみないとどうなっているか分からないことが多いのです。そのような場合は改修費用として、状況を見てまた違うかもしれませんが、大体この位はかかる可能性がありますからと事前にお話をして、それで了解を頂いてからでないと取り掛からないようにしています。

―― なるほど、業者も今言われたような、きちんとした業者を選ばなければいけませんね。どうもありがとうございました。



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